第2話 おとちゃんは知ってる

 きゃっきゃ、きゃっきゃ、わいわい、ばたばた。

 今日も朝から元気だなぁ~~~。


 「トントントン」

 「「 「「 「なんの音」 」」 」」


 「う~~~とねぇ、あおり運転の車から、エアガンでたれた音」

 えっ、誰、世情せじょうくわしいのね。


 「何それ、おとちゃん」「んーーーと、車で意地悪いじわるする人」

 「「 「「 「あー良かった」 」」 」」良くないっ。

 良くないから、犯罪はんざいだからっ、迷惑めいわくだし大事故になるでしょう。


 「パンパンパン」

 「「 「「 「なんの音」 」」 」」


 「ちゃか持って、かちこみをした音」

 「「 「「 「きゃぁーーー」 」」 」」きゃっきゃ、どたどた、ばたばた。

 ちょっ、ちょっと、笑えないよぉーーー。


 「残念でしたぁ~~~、又おとちゃんが鬼ね」「代わってよ、じんちゃん」

 「いやぁ~~~」「んーーー」


 しっかしおとちゃん、色んな事知ってるね。

 「おとちゃん一杯いっぱい知ってるね」「うん、知ってるの、色んな事」

 ふ~~~ん、かしこい。


 「タッタッタッ」

 又始まった。おっと、急がないと。たったったったったったっ。

 「「 「「 「なんの音」 」」 」」私も、なんの音。


 「おとお姉ちゃんが走る音」えっ。

 「「 「「 「あー良かった」 」」 」」


 すたすたすた。…嘘、思わず振り向いちゃったよ。

 あっ、…おとちゃんにきっと、お姉さんがいるんだ。

 呼び名が同じだから、驚いたぁ~。あ~~~、急がないと遅刻する。

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