第1話 ヒーロー

桜が咲く4月

入学式が終わり帰り支度をしてた時に

「よ、光星また同じクラスだな去年と同じクラスなのお前しかいないな」

彼の名前は高宮流星顔立ちはよく性格もいい勉強もでき運動もできるいわゆる完璧人間ってやつだ。

彼とは何回か喋っただけで仲がいい訳では無い。

「今年もよろしく、俺これからバイトだからじゃあね」

「おう、頑張れよ」

そう言い俺は教室を出てバイト先に向かった

「よろしくお願いしまーす」

バイト先に着き店長に挨拶をしてから制服に着替える。俺が働いているのはコンビニだ。

少し時間がたちレジで待っていると俺の隣の席で学校のアイドル向坂凛がやってきた。

彼女は学校ではアイドルと呼ばれるほど顔が整っておりみんなに優しい女神のような存在だ。

「あ、藤宮君だ」

急に声をかけられてビックリした俺は反応に困った

「お、おう」

「藤宮君こんな所でバイトしてたんだね」

「去年から始めたんだ」

「そーなんだ、バイト頑張ってね」

そうして彼女はコンビニを出ていった。

それから掃除や品出しをして1時間が経ちバイトが終わり家に帰る途中で不良に絡まれている女性がいた。

「君かわいいね、ちょっとでいいから遊ばない?」

不良は女性の腕を掴みながらずっと話しかけていた。

「やめてください」

女性はそう言うが不良は全然聞かない

「ちょっとでいいからって言ってんだろ」

女性が断っていたら急に大声で怒り始めた不良に俺はやばいと思い女性を助けにいった。

「ごめん、待たせた?じゃあ行こっか」

話を合わせて欲しいと目で伝える

「早く行こ」

「おい、ちょっと待てよ。お前こいつの彼氏か?」

「そうですけどなにか?」

「ちっ」

不良はそう言い諦めていった

「じゃあ俺はこの後予定あるから気をつけて帰ってね。」

「ちょっと待ってください」

彼女がなにか言っていたが俺は全力でチャリを漕ぎ家に帰った。

この時の俺は気づいてなかった。助けた女性が向坂凛でこの出来事を機に俺の高校生活がカラフルになるのを。

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