第20話  八面六臂

「一体どうなってやがる!?」


 北高キタコーアタマ狼狽うろたえていた。20人からいる鉄パイプ等で武装した仲間が、単騎に蹂躙されてるのをの当たりにすればそうなる。

 だが実際は単騎ひとりじゃない。今や狂犬マッドドッグと魔女の守護者カーディガンは人馬一体の如く、だ。


 振り降ろされた鉄パイプを俺は避けない。代わりにガールードカーディガンの袖がふわりと受け流す。体勢の崩れた相手の顎を俺の拳が正確に捉え、意識を刈り取る。


 得物鉄パイプを持った奴の攻撃パターンは相当限定される。

 対する俺は腕が四本あるようなものだ。


火神形態モードシヴァ自動発動オートイグニッションしてるわ。最高ね」


 麻璃亜の弾んだ声が耳に届く。

 どうやら無事のようだ。




 俺たちは一分足らずで約20人を戦闘不能にした。

 凄いなガールードこのカーディガン

 だが、高威力の代償なのか俺には絶大な疲労がのしかかっていた。

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