第17話 剛毅果断


 遊園地を堪能した帰り際、


「俺、ちょっとしっこ」

「せめてお手洗いとお言い」

「すまん」

「私もコインロッカーに行ってきますわ」

「一緒に行くぞ」

「漏らす前にお手洗いに行きなさいな」

「あのなあ!」


 と、予定通り麻璃亜と別行動。


 当然、麻璃亜は戻ってこない。

 連中、デカい釣り針にかかりやがった。



 俺は急ぎコインロッカーへ向かう。

 案の定、使用中のまま。

 俺は扉をノックし、


「おい、へっぽこ守護者ガーディアン、いるか?」

『小僧、年長者を敬え』


 カーディガンをどう敬えと。


「麻璃亜は来てない。予定通りだ」

『流石お嬢様の読み通り。後は我らが武者働きするだけよ』

「とりあえず鍵開けるぞ」

『鍵を預かっとるのか?』


 否。


「――拳で開けるんだよ!!」


 遊技場ゲームコーナーのパンチングマシーンで記録更新を果たした右ストレートが、ロッカーの扉をぶっ壊した。


「お客様ー!?」


 スタッフの声は無視。

 俺は扉をこじ開け、ガールードをひっつかみ駆け出した。

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