第12話

 早く通話を切らないと物騒な話しになりかねない。


 ここは、兄貴と二人だけの酒の席ではないのだ。

 スマホがスピーカーの状態なので騎乗位のアリスも聴いている。




 兄のタカから後妻にわからないように、『毒を盛れ』などと命令されては目も当てられない。

 

 全部、アリスに筒抜けだ。



 だが兄のタカの話しが途切れず、なかなか電話を切るタイミングが掴めない。



 タカは、屋敷のゲストルームのベッドでマリの下半身に後妻アリスまたがっていることなど知るよしもないのだ。



《とにかくババァ~の面倒は、お前が見ろよ。

 その分の金なら、ちゃんと送ってあるから……》

 兄のタカは幼少期からわずらわしく厄介な事は弟のマリに押しつけるタイプだ。

 


『うン……、解かってるよ。別に、兄貴に迷惑は掛けないから』

 逆に、その方が今のマリにとっては好都合だ。



 面倒を押しつけたつもりだろうが、マリにとってのは願ったりかなったりだ。



 妖艶なまめかしく魅力的なアリスとの仲を他の兄たちに邪魔されたくない。

 

 出来ればアリスに【筆下ろし】して貰い、童貞チェリーボーイを卒業したい。




『ン……、何よォ~』

 しかしアリスは不満なのか、マリの下腹部の上で過激はげしく腰を踊らせた。

 


『わ、わァァ~~…、待ってェ……😣💦💦』

 思わずマリは悲鳴を上げた。


 すでに下半身は熱く火照って、股間のポ○ット ドラゴンは最終形態になっていた。

 


 これまで体験した事のない快感が下半身から駆け抜けていく。




《あン…❓ おい、何を待つンだよ!!》

 兄のタカは突然、スマホの向こうで悲鳴を上げられワケが解らない。







∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆

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