第11話

 強引にベッドへ押し倒した。


『うッ、わァァ~~ーー……😲💦💦』

 とっさの事に、マリは大声で絶叫しそうだ。



 もっとドンくさいかと思ったが、アリスは巨乳なのに思った以上に身軽だ。

 


 アッと言う間に彼女は、ヒラリとマリの下半身へ馬乗りになってまたがった。


 ちょうど彼の股間の上にプリンプリンした桃尻が乗る状態かたちだ。



《おッ、おい、どうしたよォ~……》

 スマホの向こうで、兄のタカも意味が解からずマリを問いただした。




『フン、可愛らしい顔して、ずい分、舐めた事を言ってくれるのねェ……😡⚡』

 アリスは馬乗りになったままマリを見下ろしにらみ付けた。


 今にも殴り掛かってきそうだ。



『い…、いえいえ……』

 何度も首を横に振り否定した。


 急いでスマホを手に取った。



『ボッ、僕は、ひとこと祖父ジーさんの後妻かのじょのことなんてけなしてないだろォ~~❗❗』

 慌てて、兄にクレームをつけた。



 確かに、マリらにとって祖父の後妻は邪魔な存在だ。



 資産数十億と言われる祖父の遺産の分配で揉めるのは必至だろう。



 民法では遺産の半分が正妻へ渡る事になっている。


 これまでなら、孫五人で五等分すれば丸く収まった。



 だが、後妻が出現した所為せいで見ず知らずの他人かのじょが、実の孫よりも多額の遺産を手にするのは、どう考えても納得できない。



 もちろん遺書が有るのなら、それに従わなければならないが……。



 早くタカとの通話を切らないと物騒な話しになりかねない。








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