雨の音がして

 君の薄いグレーの夏色の毛並みが僕の膝の上で揺れている。

 窓の近くにいると鬱陶しいような生温さは消えて、空気がひんやりして静かで涼しい。

 レモンティーを飲みながら古びたページをめくると、今の気持ちにぴったりな言葉が見つかったりする。

 思わず集中してしまって、ページをめくる手が君に当たってしまうけど、雨の季節の君の眠りは深いみたいだ。

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