第13話 すべての技術を収めた『ジン・フィズ』
さて最終的に行き着く、カクテルの技術の到達点的なカクテルが存在します。このカクテルを美味しく作れれば、バーテンダーとしては一流の腕前と評されるモノです。
それが『ジン・フィズ』です。
作り方を解説しますと、
ジン30〜45ccにガムシロップをスプーン一杯(5cc程度)とレモン果汁15ccを合わせてシェーカーに入れ、氷と共にシェイクします。氷を入れたタンブラーに注いで無糖炭酸水で満たし、バースプーンで軽くひとまわしステアして、完成です。
注釈としまして、飲まれる人の好みもありますから。材料の量には多少の調整が必要になるのは、言わずもがな。
そして勘の良い方々でしたら、もうおわかりでしょう。前回まで解説していましたカクテルメイクの技術である『ビルド』『ステア』『シェイク』。この技術を総動員して作られるのが、この『ジン・フィズ』なのです。「ジン・フィズが美味しい=しっかりした技術の裏打ちがある」という事なので、バーテンダーの力量を計るカクテルとして有名なのです。
そのため、バーでジン・フィズを注文すると、「むむっ、同業者か?」と警戒されるのは、バーあるあるですね。
ここまで作れるようになれば、宅飲みガチ勢として胸を張ってカクテルをお客さんに出しても、大丈夫だと思います。もちろんここまで出来なくとも、美味しいお酒は作れますから。大丈夫です。『ジンソーダ』と『ジントニック』だけでも、いいと思います。
ここまで来るには、道具も知識も技術も必要なので、本気の宅飲みバーテンダーを目指す人たちでなければ、スルー推奨です。そのくらい難しいカクテルなんですよ。
とことんやり込みたい方々は、挑戦してみて下さい。「ここまでやんなくてもいっか」ってなります。少なくとも私は、手間がかかりすぎるのでやめました。あしからず。
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