19.マユコとリンちゃん 谷明さん作

「という訳でレビューのお時間です」

「いきなりだなぁ」

「って事で拓也よろしく」

「はいはい、今回の作品は、谷明さん作の『マユコとリンちゃん』です。もう既に読んでまとめてきました」

「で、感想は?」


「まぁ、正直に言うと俺には刺さらないタイプの作品」

「開幕それかい」

「会話文だけだからなぁ。これがレビューとかなら分かるけど、中身も『女子高生が漫才っぽい事しました』の一言で終わっちゃうしな」

「えぇ~、さすがにそれじゃあレビューにならないだろ? もうちょい続けてくれよ」

「そうだなぁ、背景描写もなければ心理描写もないし、二人の姿も最後まで分からないままだから女子高生二人の掛け合いが好きなら良いんじゃないかと思うが、少なくともガッツリ〝小説〟が読みたい人には全く向かないと思う。会話自体のテンポや漫才の中身は良いと思うけど」


「文字の置き方とかそういうのはどうなんだ?」

「もう俺がWEB小説に合わないから、これは仕方がない部分もあるんだろうと思うけど、やっぱ隙間が結構空いてるし、会話文だけだけど台詞同士の隙間が毎回改行されてるせいで、テンポよく見れる会話に注目し難さが生まれてる。後、文字の最後に句点「。」ないのが気になる。それと、会話文の空白もあって意外と目が迷子になるというか、スクロールした後に『どこまで読んだっけ』って再度確認しなきゃいけなかったのが多少めんどくさかったかな」


「最後のスクロールした後に目が迷子になるって、それお前が中年だから確認し難かっただけじゃね?」

「俺も若干そう思う」

「自覚はあるんかい」

「自分の文章でも目が泳ぐ時あるし」

「他人の振り見て我が振り直せってやつだろそれ、即刻修正していけ」

「へい……」


「脱線したけど、さすがにもうちょっと内容は話せよ」

「分かってる。でもタイトル通りだしなぁ。よくも悪くも日常会話以上にはなってない。計算されて練られた漫才じゃないからこそ傍目から見てれば『日常会話』だし、爆笑必須のギャグっていう勢いがある訳でもない。会話文以外もないから、動きもないし……」

「漫才の部分はどうなんだ?」

「お袋のくだりとカーネルなんちゃらに謝るくだりは面白いけど、やっぱり他の部分が良さを崩してると感じてしまうかな。俺からは以上だ」


「ところで拓也ってお笑いって見るのか?」

「年末にガキ使見たり、ツイッターで話題になってたら見る程度だな。啓馬は?」

「俺も全然。あー、でもドッキリ系とかは好きだぞ。リアクション芸って見てて楽しいよな」

「あぁ、それは分かるぞ。実況系のホラーとかもそうだけど、人が泣き叫んでる様を見ると楽しいよな」

「そうそう……。いやいや違うから! そういうのじゃねぇから!」

「では、また次回のレビューでお会いしましょう、さよなら!」

「オチを諦めんな!」

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