淡々とした日常なのに異常、血肉の匂いがするのに耽美的

始めは話のペースがゆっくりで、「どういう話なの?」と思わされます。次に「あれっ?さっき一瞬異常なこと起こってたよね?なんで日常に戻ってるの」という印象に変化します。

普段は最後まで読んでからレビューするのですが、この作品に関しては過程が特徴的なのであえて途中で書きます。

というのもこのお話、読み進んで謎を追う過程でジャンルが変わるんです。サイコメトラー的なものかと思ったら、幽霊もの。御祓士ものかと思ったら、連続殺人犯もの、BLもちょっと入ってるのかと思ったら今度は人ですらない…?主人公とその周囲のイメージも著しく変わっていきます。殺人事件の被害者すら、別のものに。とはいえ、それがこの作品の魅力をそこなうかというとそうではなく、この話数の多さにもかかわらず読者を飽きさせずに読み進めさせる推進力になっているのです。

46話以降はどう変化していくのかしら。
主人公に「ない」ものはなに?
優等生の小清水は一体何者なの?
いかにも怪しい金持ち日比野は何がしたいの?
そんな疑問にどう答えてくれるのか楽しみです。

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