幻想ノ十 猫の恩返し

幻想ノ十 猫の恩返し


 ニケはナレイと共に魔獣の地を運んでいた。


 ニケは魔獣たちと心を運ばす。

 ナレイもナレイで仲間たちと共に優雅に過ごす。


 テルスはニケとナレイと友達と共にこれからの経緯を話す。


「つまり……幻獣は幻の存在だが、でもこれらに頼らないと生きていけない民もいると……」


「そうですテルス……」


「そうみたいね……アルトさんは?」


アルト「どうかしたんのかね? 私は魚の魔魚人を従えている……」


 アルトは釣り人だが……片割れにシャチのユンとブリのブリリアンが横にいる。

 彼らには彼らの流儀がある。


 ブリリアンは喋る。


「どれ……ニケ、ナレイ久しいな。俺の肉を戴くか!」


 するとブリのブリリアンが自分の腕に刺身包丁を入れるとブリのお刺身が現れる。


 短冊でそのまま。


「ごくりっ……いいのですかブリアン殿……このような施しを受けていつも感謝できぬ……」


「いいじゃねえかタダで無料でくれるもんは貰わねえとなぁ……」


「まあいいから食べましょうよみなさん……」


 アルトがそう話し込む。

 そしてまたもや昼間から宴会だ。


 テルスは夕べに佇むように、宝物庫から取り出したビールを飲む。


 この世界を上から覗く。

 ここは天空の城……いつも通りいつもの破恋のシロと呼ばれている天空城の塔の上だ。


 高層マンションとも言う。

 ここ一帯は捨てられた街だが電気は来ている。


 すでにタダ乗りしているわけだが、テルスは独自のネットに有線で繋ぐ。


 同志を募るネット上で……だが集まらない。


 そもそもネットも古代の技術でなかなかつながる方法を知らない可能性が高い。


 そんなことでネットサーフィンをして昔の古代の記事を見つける。


《安定の職を見つけて……寝ながら考えた。


 この世の不条理などない。


 寝ながら考えたが、私は今も寝ている。世界に幻が運びるが、それでも世界は夢うつつな世界でも回っている……だからこそ夢とファンタジーの楽園にしたいからこそ私は小説家になるのだ!!》


 この人は小説家になれたのだろうか……これは2024年 7月21日だな……日付が……

 幸楽元年にこんなことがあるとは思えなかった。


 現在は西暦だと2322年だ日付は1月12日だな。


 幻獣の支配は旨かった。

 上手すぎる。


 セカイには電気があるから奴らは電気の幻だけは創り出した。


 電気魔の魔獣を生み出して電気を作り続けた。


 そして火をおこすことを忘れさせて、火を消した。


 セカイからガスが消えた。

 幻獣がガスを喰いつくした。


 ガスを喰いつくす幻獣が現れた。


 自衛隊が出動したときはもう遅かった。


 セカイからガスが消失した。


 石油が殆ど底をついた。


 石炭は喰いつくされそうになっていた。


 電気だけは存在した。

 なぜか電気を奪おうとしなかった奴らも。


 それが俺たちに残された最後の希望だった。


 一人になるのが怖かった。

 世界の文明は衰退した。


 この世界の文明を一瞬で作り変えた存在がいた。


 文明を衰退させた幻神がいた。

 文明をファンタジー化させた。

 世界の空虚なテクノロジーは衰退した。


 そんな空虚な世界を魔獣を生み出した。


 魔獣は世界の獣たちと違う。

 魔獣が進化したのか……俺とニケは出会った。


 ニケは最初はただの猫のような魔獣だった。


 魔獣の中でも捨てられたのか……傷ついていたから助けた。

 手当をした。からなつかれた。からこいつは逃げなかった。

 俺は猫に好かれないんだが……まあいいか。


 そしていつの間にかこいつは俺と共に来ていて敵の幻獣に一度も会うことなく、魔獣を倒しつつ、そして一度も不平不満を行くことなくこいつは俺とともにいつの間にか人化してて、猫から魔獣人となりて、世界を仇名す幻獣を倒すために世界を騙した。


 人を殺すことを許容するつもりはなかった。


 でも屍人がいたからこいつはこいつでニケは屍人を殺すと言った。

 それが恩返しだと言うんだニケは。


「あたりまえです……屍人は人ではないです……死にぞこないのゾンビです…………あんなの存在してはいけない……だから殺すのです」


 遺骨は拾わない主義らしい。


 そんな苦しみまぎれの嘘はいらないが……でもまあいいやあいつら無味乾燥していて変な匂いだし……


 別に臭くないが……そんな屍の存在がいるから殺す。


 今でも生き続けているクソの残りかすみたいな湧いて出てくる人だからな……


 人もクソも残さない……俺はクソみたいなゴミを許さない。

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