第4話 タロット占い

 そんなに僕は邪魔モノなのか。



「そう言えば学校で出逢った時、確か姫香ヒメは……、で僕との『結婚』を決めたッて言ってましたよねェ」

 あのときは気が動転して聞きそこなった。




「ええ……、もちろんですわ✨🙂✨」

 当然と言った表情だ。


 

「いや、もちろんッて事はないでしょう……

 結婚相手を選ぶッて事は大袈裟に言えば、一生を左右するんですよ」

 それを占いで決めるなんて……。


 常識では考えられない。



「わかっております。代々、龍宮家は占いで結婚相手を決めているのですから」




「はァ…、そうですか。それは、陰陽師的な占いでしょうか。

 安倍晴明のような……🤔」

 都市伝説だが、歴代のアメリカ大統領でも星占いを信じて政策を決定していた人もいたらしい。

 

 

 

「ええ、私はもっぱら、タロットカードで占ってますわ✨😊✨」



「あら、タロット占いですか」

 占いと聞いて、母親も興味を示したようだ。


 ややもすると女性は占い好きが多い。



 そう言う僕も毎朝、ロペ占いやグデタマ占いで一喜一憂しているのだが……。


 確か今日の運勢は思いのほか、良かったはずだ。

 運命的な出逢いがあるらしい。


 しかしさすがに結婚となると占いで決めるのは本意ではない。




「私は、これまでモノごころついてから、数千、数万回とタロットカードで占ってきました。

 そして、今朝、ついに『神の声』が聴こえたのです✨😌✨」

 うっとりとした笑顔で頷いた。




「えェ……😓」神の声……。

 それって何か、ヤバいんじゃないの。





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る