第24話 誰がために……
高田先生は担当する国語科の職員室で見つかった。名前の知らない別の先生に取り次ぎをお願いすると、高田先生は飲んでいたコーヒーを持ちながら戸一枚隔てた準備室へやってきた。準備室は生徒の質問や、資料配付に用いられている部屋だ。通常生徒が入っていいのはこの部屋までだった。
俺は「同好会設立申請書」を渡した。もちろん申請者の代理ということと、その手伝いをしていることを言い添えて。
先生は一旦は戸惑ったものの、差し出されたものを拒むこともできず、オフィスチェアーに腰掛けてゆっくりと申請書を読んでいく。「こんなの久しぶりだ」といっていた通り、読み慣れていないようだ。先生の目が不規則に紙面をうろついていて定まらない。
俺は座ることもできず、読み終わるのを待っている。
先生が申請書を机に置いた。
「ダメだな」
言われた瞬間、体が熱くなって何も考えられなくなった。恥ずかしさに似た怒り。心臓がドキドキして落ち着かない。なぜ、どうして。理由を知りたい衝動が込みあげる。みんなの力を結集して創りあげた申請書が退けられるなんて信じられなかった。
「どうしてですか。しっかり書けてるはずです。みんなで真剣に考えました」
先生は唇を結んで腕を組み、背もたれにより深く体を預ける。はいた息はコーヒーの匂いがした。
「言いにくいが、内容もイマイチだ。どこがどうとは具体的に言いづらいが、全体的に及第点に達してるとはいえない。本当に他の同好会を参考にしたのか?」
先生は絶望的なことをいう。
自分ではかなりの完成度だと思った。しかし現実は甘くなくて、先生は俺たちの時間をいとも容易く無意味な時間にしてしまった。その割に理由は漠然としていて、これじゃどこを直したらよいか判然としなかった。こんなのってズルい。最初から許可を与えないこと前提な気さえしてきた。
「それにだ、高階。署名が足りない。条件は六人と書いてあるだろう」
「それは……」
追い打ちを掛けるように懸念していたことを指摘されてしまった。生徒受けのいい先生だからこのくらい許容してくれるだろうと甘く見ていた。でも規則の壁は厚く、通すにはあと一人署名が必要だった。そうじゃないと先生は首を縦に振らない。この感触だとどの先生でも同じに感じる。
指摘は尽きなかった。手を前に組んで立つ俺に、先生は容赦ない言葉を浴びせた。もしかしたら先生は俺に諦めて欲しかったのかもしれない。言葉の端々からそんな気持ちが垣間見られた。
「空欄になってる顧問はどうする」
「先生にお願いしようと思います」
「先生って。俺……俺か」
先生は指を自分に向ける。
「無理……ですか?」
「まあ俺はフリーだ。今のところ顧問はやっていない。ただ、回答は留保させてほしい。内容ももう少し考えて――」
それで俺は前のめりになって、
「それじゃ間に合わないんです。同好会の申請は今月が期限ですよね。だからなんとかお願いします。内容はもっと考えますし、署名もなんとか集めます。今受け容れてもらわないと」
「高階」
先生は声を荒らげる。教科書を持って質問に来ていた生徒と受け答えをしていた教師がギョッとしてこちらを見た。先生は軽く手を挙げて、驚かせたことを詫びてから、
「お前、スピーチあるだろ。申請書の期限はお前がいう通り今月だ。だが、スピーチだって今月の最終日だろう。もう本番は近いんだぞ。そっちはもう準備万端なのか」
「それはまだです……けど、でもしっかりやります」
「信じられる根拠は」
「えっ……」
「信用して任せたスピーチが未完成なんだ。なのに高階は先に申請書を認めて欲しいという。それをどう信じればいい。自分に課せられた課題を出来ていないのに、他の人の助けをするのはいいこととは言えない。それは友だちにも失礼だろう」
俺はぐっと堪えた。ここで反発すれば全て水の泡。感情を押し込めるんだ。俺の肩には全員の気持ちが乗っかっているのだから。
「もっと自分が大トリであることを自覚しろよ。同好会はその後だ」
「今……なんて言いました? 僕が大トリって」
先生の言葉は俺の冷静さを破壊した。
「なんだ高階、知らなかったのか。一年八組は例年最後の発表だ。プレッシャーをかけるようで悪いが、中途半端は許されない」
「そんな……」
「分かったら、スピーチをよく練るんだ。それより高階、お前スピーチどれくらい進んでるんだ? まだ、っていうのはさすがに話し方とか練習の問題だよな。とにかく、ちょっと見せてみろ。おい、高階――」
最後まで聞いてなかった。俺は早足で準備室を出ていく。
通らない申請書。未完成のスピーチ。そして、大トリを務めるという新事実。
俺は先生の言葉も聞かず部室に帰っていくのだった。
◆
部室に帰り結果を伝えると、重苦しい静けさが墨汁のように広がっていく。きっとみんな何かを言いたかったに違いないけれど、適切な言葉は各々の胸に浮かんでこなかった。あるいはあったのかもしれない。でも発言する価値のある内容だったのか思案して、結局腹の底に追いやってしまう。
繰り返しため息をついたり、返された申請書を見たり、ああ、とか、うんみたいな悲しい感嘆もそこかしこから聞こえた。みんながみんな傷だらけだった。でも、自分だって傷だらけなのに、そんな様子を見てなんて声を掛ければいいのだ。報告を終えた俺は、ただ頬杖をついて窓の外をだらしなく見つめていた。
「ここまでやって通らないなんて。所詮アタシには無理だったんだ」
苦々しい声が空気を震わせる。振り向くと、神楽だった。申請書の内容は充分すぎるほど頭に入っていたはずだけど、なかなか目を離さないでいた。どこがどう不充分だったか確かめているとは思えなかった。目が一点から動いていない。申請書から上げた顔にも陰りがある。
神楽の痛々しい姿を気にかけたのは、近くにいた姫乃樹だった。
「月璃ちゃん、一番、頑張ってたもんね」
「ううん……一番だなんて。アタシは器用じゃないから、真っ直ぐにしか走れないだけ。それよりみぞれも、星來も、せっかく手伝ってくれたのに、なんかごめんね……力不足で」
「月璃ちゃん……」
姫乃樹は言い淀む。神楽を気にかけて労おうとするけれど、そういう姫乃樹の声もうっすら湿っている。
「文彩先輩に反抗して挑戦したのに。笑っちゃうね。あんなに楯突いたのに結果はこう。もう顔向けできないや」
「月璃、そんなに思い詰めないで」
美竹がためらいがちに神楽の肩に触れる。
「ううん。気にしてないよ全然。全然……。もうアタシ元気だから」
「でも」
「平気」
神楽は立ち上がるけれど、支える力を感じられない。
「力及ばずだったって、野沢にはアタシから伝える。それでも、高田は完全に否定はしてなかったみたいだし、希望はある……よね。ダメだね、アタシ。もっとポジティブに考えないと。また来年目指そうって伝えればアイツも納得するでしょ。色々修正して、ブラッシュアップすればいい。ま、そのときアタシがいればだけど」
神楽は自分の頬をパチリと叩く。そうやって感情を紛らわせるけれど、くるりと壁の方を向いてしまう。表情は見えない。でも背中は小さく揺れていた。
「時間もなかった。充分な対策も練られなかった。内容も急ごしらえで事前準備が不足していた。ここら辺が引き際だろう」
鏡は両指を組んで顎を乗せる。鏡にしては慎重な言葉選びは、神楽の悲しみが届いた証だった。
「そうだよ。みんなは頑張った。誰も悪くない。最初は高階と月璃だけで、それから鏡と私達が加わって……。私たちは健闘したよ。むしろここまでできたことに自分たちを褒めてあげよう」
美竹がいった。全員の方を順番に見ながら話したが、神楽の落胆を意識して元気づける発言なのは明らかだった。
仕方ない、もともと無理な話、次こそは――。次第にそんな空気が醸成され、部の総意として形作られていった。
神楽はクリアホルダーに申請書をしまい、美竹は空になったお菓子の袋を片づけていく。ホワイトボードはすでにまっさら。鏡が端に至るまで丁寧に消している。姫乃樹も雑事を終えて、帰り支度をしていた。
そうやってまた、日常が戻ってくる。一つの依頼が終わり、過去になる。
でも俺は――。
部室の電気が消され、部員たちが出ていこうとする。
俺は動けなかった。
このままでいいのか。
「タク……?」
神楽の言葉は耳の手前で止まったまま。
俺は負けたなんて認めたくなかった。雰囲気に流されたくなかった。みんなそれでいいのだろうか。本当に心の底から終わったと思っているのか。自分に嘘をついていないか。
健闘した? ブラッシュアップ? 次に回すというけれどうやむやにならない保証はない。もやもやを抱えて心がすっきりしないまま、また安穏とした日々に帰るつもりなのだろうか。テーブルゲームをしたり、文章論議を交えたりする日常に戻っていいのか。
「高階、ちょっと、大丈夫」
いいや。みんなの思いの底はきっと違っていた。俺は知っている。事前準備をする鏡の真面目さを、先輩を見返そうと燃える神楽を、誠実に文章と向き合った美竹を、言葉をたぐり寄せる姫乃樹の膂力を。あんなに一生懸命だったんだ。それとも、あのときから二度目の提出のことを考えていたのか。通らないおそれを気にしてハードルを下げて臨んでいたのか。
汗ばんだ拳に力が入って、爪が食い込んでいく。
――違う。絶対に違うと言い切れる。そうじゃなきゃ、あんなに熱のこもった文は書けない。五人の知恵を合わせたってアイデアなんて湧いてこない。
本当は言わないだけで立ち向かいたいんじゃないのか。先生に。文彩先輩に。
心から思う、伝えたいことを文章を通して伝達する。それこそが文芸部の真価のはずだ。なのにそんなあっさりと取り下げて、食らいつくことをしないで、こんなところまで良い子にならなくていいだろう。馬鹿みたいに真っ直ぐで、向こう見ずで、愚かなくらい正直に。現実が窮屈なんだ。文のなかくらい、自由であっていいじゃないか!
だから、決めた。
「もう一度挑戦したい」
動きが止まった。
「えっ……タク、なんて」
「このままで……終わらせちゃいけないんだ。もう一度やらないと」
俺がいうと、へらへらと鏡が吹き出した。
「高階、頭を冷やせ。頼みの綱の高田に返されたばかりで、きっとお前はハイになってるんだ」
「違う!」
自分の声じゃないみたいに、硬くて力強い言葉だった。
「時間はまだあるじゃないか。効率的にやれば最初からでも早くできる。やり方だって分かってるんだ。今から考えて、もう一度提出しよう」
「できるかって!」
鏡がいった。空気が痺れる強い声だった。
「そんなことできるかって……。今よりももっと時間がないなかで、しかも最初から考えるなんて、そんなの無理だ到底不可能だ」
「なんで言い切れるんだよ。時間、時間って。時間なんて、やってみなきゃ分からないじゃないか! 一回目より二回目が、二回目より三回目が進歩してるのに」
「事前準備だって足りないって聞いてなかったのか」
「準備なんてもう充分だ。鏡、お前はこれだけの資料を用意してくれた。よく見ろよ!」
俺は鏡が作成した資料を、カラーボックスから引き出して並べていく。
「今更僕の資料なんか出してきてなんだよ。これが僕たちの限界なんだ。ときには逃げることも戦術の一つなんだ」
「違うんだよ! ここには全部揃ってる。もうこれ以上必要なものなんてないんだ。あとはただ伝え方だけ。あと一歩なんだ。あと少しで一瞬をつかみ取れる。俺たちはまだ伝え慣れてないだけなんだ。よりよく響く伝え方を、前よりもっと綿密に作り込めば、可能性はある!」
ハイなんかじゃない。自分では冷静なつもりで、そう見えるならばちょっとばかりほだされているだけだ。低体温の情熱が全身を包んでるだけなんだ。
俺は他の部員がどう思っているか知りたかった。美竹と姫乃樹が俺を見ている。口を開き何かを言いかけて止める。
「高階」
「ああ。二人も分かってくれるだろ」
「スピーチはどうするの。高階にとってはそれがメイン。この部に入った唯一の目的を忘れたの」
「そうです。高階さんはスピーチがあります。みぞれもお手伝いしますから、落ち着いてください」
姫乃樹が両手を前に突き出して俺を宥めようとする。
俺は唇を噛んだ。
どうして分からないんだよ。どうして目が覚めないんだよ。悔しくないのかよ。そんな冷静になっちゃって。俺のことより、みんながいっていた文章への思いはどこへ行っちまったんだよ。
「スピーチの件は分かってます。分かってる……」
「なら」
「でも俺は……これをやりたいんです」
スピーチが迫っている。それは変わらない事実だ。それもただのスピーチじゃなく大トリ。大恥を掻かないためにももっとも優先してやるべきだった。自分のことをやった上で人を助けるのが正しいやり方だって、先生もいっていた。
俺だって正しい方法がなんであるかくらい理解できるし、そんなことは言われる前から百も承知だ。以前の俺なら悩むことなく決断していただろう。生涯最高のピンチなのだから自分の問題を解決すべきで、他人は余裕があったら手を貸すくらいで構わない。
それができればどれほど楽だろう。しかし、どうやってもそっちの方向へ頭を働かせられない。部室に帰ってくる途中何度もスピーチの方へ頭を切り替えようとした。でも強引に舵取りしても、頭のなかは申請書で満たされていて、どうしても動かない。野沢の思いに同情したことも一部にはあるけれど、それより部員たちの思いを届けたい気持ちが制御できないくらい膨らんでしまっている。
それに、もう一つ理由がある。
「どうしてそんなにムキになってるんだ。これは高階の申請書じゃない。冷たくいうなら無関係の話だろう。なのに高階は自分のことみたいに熱心だ」
「この申請書が必要なんだ」
「必要?」
「ああ。ヘンなことだけど、この申請書を通さないとスピーチもできない気がするんだ」
「どうしてそこまで」
「俺、ようやく分かったんだよ。文章なんてなんでもいいって思ってた。スピーチも手を抜けばいいって本気で思ってた。でも申請書を通して、自分で文章を真剣に考えたり、みんなのやり方を見て学んだんだ。それじゃよくないって。ちゃんと向き合わないとって」
「高階さん……」
「今までにないくらいにマジになれた。初めてなんだよ、こんな経験。もしかするとみんなは違うかもしれない。俺より文章の先輩だから、もっと早くそういう感情は卒業してると思う。でも俺にとっては申請書がきっかけだったんだ。だからこそ、これを成功させたい。みんなで作った申請書を通したい。
みんな、レトリックとか語彙とか、やり方は違うのは分かってる。それでも目指す方向は一緒だろう。ただ通すこと、その一点を貫くためにやってたはずだ。俺は努力の結晶を無駄にしたくない。今の情熱を将来に先送りしたくないんだ!」
叫ぶようにそう言い切った。いうべきことは全部いった。もう思い残すことはない。俺の思いは伝わっただろうか。
部室は静まり返っていた。
「あーあ」
脱力するような声がした。神楽はあくびを噛み殺して退屈しているように見えた。この調子だと分かってくれていない。俺の演説は全て無駄に終わったみたいだ。
「時間もない。経験もない。それが分かって、せっかく諦めがついたのにタクは酷いね」
「違う。俺は、ただみんながそれでいいのか問いたくて」
「どうして焚きつけるようなことを言っちゃうかな。これじゃ」
神楽はそこで大きく息を吸い込む。
「諦められないじゃない!」
そういって、神楽は戻ってくる。リュックを置いて、椅子に座る。
「は、えっ? 神楽――」
「努力とか情熱とか、タクはジャンプの読み過ぎ。てか、前も思ったけど、セリフすぎ! みんなを説得したいならもっと真実味を持たせてよね。たっく」
「それはそうだけど、一体」
困惑する俺をよそに、神楽は筆記用具を出していく。
「さ、やるわよ」
「やるって」
「決まってんじゃない。申請書。タクが言い出しっぺなんだからちゃんとリードしてよね」
伝わった。俺の思いが神楽に伝わったんだ。胸の辺りが温かくなるのを感じた。気持ちが昂ぶってじっとしていられないくらいだ。俺は喜びのあまり手を差し出しそうになって引っ込める。
「神楽……じゃあ」
「うん、やろう。高田にアタシたちの思いを伝えよう。もっと強く、最高の文章を目指して。アタシたちの文章で高田を動かすんだ」
神楽が芯のある声でいった。そこには意志が宿っていた。悲しみの色は塗りつぶされて跡形もない。
美竹と姫乃樹は神楽の反転を呆気にとられるように見つめる。が、お互いの顔を見合わせて微笑んで頷くと、すぐに動き始めた。
「やっぱり月璃は暗い顔が似合わないね。私も文の正直さを偉そうに語ってたけど、自分に正直になれてなかったよ。今ようやく正直になれる。私だって戦いたい。こんなんじゃ満足できない。高階、私も入れさせて。次はもっと上手く書くから」
「星來ちゃんばっかりズルい。わたしもやりたいです! まだまだみんなで楽しいことしたいです」
姫乃樹が辞書を出し、美竹がホワイトボードをまたくっつける。それから二人も椅子に座った。
「みんな……」
電気がついた。視線をやると、鏡がスイッチの所に立っていた。どうやらまだ態度を決めかねているようだった。
「研一郎」
「「鏡」」
「鏡さん」
異なった呼びかけがハモる。首の辺りを擦っていた鏡は、最後まで悩み抜いてようやく態度を決めた。
「まったくお前たちはどこまで往生際が悪いんだ。分かった。参った降参だ。付き合おう。こうなったら最後までとことんやってやるよ。もう一度。いいや、通るまで何度だってやる。馬鹿みたいに食らいついてやるよ。――これで満足か、高階」
鏡が強くいった。でも怒っているわけではなさそうだった。これから待っている試練にうずうずしているといった感じだった。
俺は体が震えるのを感じた。
揃った。誰も掛けることなく全員が揃った。先生に拒まれたときもう無理かもしれないと思った。でも諦めないでよかった。みんな、思いは同じだったのだ。
「ありがとう」
俺は全員に届くように伝えた。一人一人の方を向いて。しっかり気持ちが分かるように。
「……ありがとう」
溜まらずもう一度いった。
◆
それからまた草案を一から考えた。
部活が終わってもラインで連絡を密にした。人間関係や仲良し小好しは抜きにして純粋に文の質を高めるだけに意見を戦わせた。書店に行き、企画書の作り方の本を買った。言葉の使い方を吟味した。文字の間隔や、空白まで配慮した。それぞれができる最善策を取っていた。
一方で俺は別のことを考えていた。署名を頼めるかもしれない人物がただ一人いた。その人物ならばこの草案をさらに高めてくれるという確信もあった。草案を書き終わった部員にそのことを伝えた。止められることはなかった。むしろ激励された。
覚悟は決まった。俺はその草案を携え、明くる日、文彩先輩を探すのだった。
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