第18話 梅ホチ+ベジうそ コラボ配信(後半)


 『ほら、吐いちゃえよ〜』


 『い・や!!』


:このホーチュンスちゃんの様子…まさか

:それ以上はいけない

:つり目のホーチュンスちゃん可愛い

:男か!? 男なのか!?

: ………

:死亡者が1名…惜しい奴をなくしてしまった


 『もう、分かった!! 梅ホチが言わないならベジうそが言うもんね!!』


 『わーー!! わーわーわー!!』


:ホッコリ

:可愛い

:尊い

:焦る梅ホチ…

:あぁぁぁ〜浄化される〜


 『もう、言うしかないんだよ!!』


 『ヴヴヴヴヴ〜!!』


:犬になってて草

:よっぽど言われたくないんだろうなぁ…

:そこまでになる情報か…

:ここ切り抜きポイントだな

:ドキドキ…


 『梅ホチが言わないなら、ベジうそが言うね!!』


 『ヴヴ…『シッ!』ヴゥ』


:調教かな?

:本当に犬みたいで草

:もう、諦めようぜ?


 画面に映る、梅ホチは諦めたように眼を閉じた。


 『実はね〜梅ホチが知らない人に囲まれて困っている時に、助けてくれた女性がいたんだよ』


 『……』


:は? 

:ほう…

:よし、ちょっと行ってくるわ

:待て…俺も行く

:待て待て、行くのは配信が終わってからでも遅くはないだろ?

:それもそうだな

:チッ! 命拾いしたな


 画面に映る、梅ホチがゆっくりと眼を開き…キョロキョロと視線を彷徨わせている。


 『それでね、その人は梅ホチを近くのコンビニまで送ると消えたんだよ!!』


:なん…だ…と?

:優しい人もいたものだ

:幻かな?


 『こっから…凄いのはこっからだよ! 何とその人は、ベジうそが向かいに来るまで、寒い風が吹くコンビニの前で見守っててくれたんだよ!!』


 俺じゃねぇか! てか、バレてたのか…。


:えっ…? (困惑)

:お礼を言わせる前に消えて、見守り続けるなんて…そんなんされたら惚れる。

:てぇてぇ

:なるほど…それで、同性愛になったと…。

:御馳走です。

:優しい世界


 『でも、その人はその気がなくてね!! 梅ホチもまだ、自分の気持ちに追いついてなくて…今はその人の事をよく知ろうとしている途中なんだ!!』


:どんどん暴露される梅ホチ…

:気付いてるか? 梅ホチ微妙に左右に揺れてるぞ?

:俺は応援しよう

:願わくば、配信で通話を!!


 『あ〜それは無理無理。あの人は絶対に通話に出ないよ!!』


:断言…だと?

:そりゃあ、まだ攻略出来てないからな…

:今後に期待ですな


 『も…もう! いいでしょ!! 雑談ばかりしてないで虹を作るよ!! 今日の目的はそれでしょ!?』


 梅ホチは限界を超えたのか、両腕を何度も振り下ろしているのが、画面に映った。


:あ…そういえば、今◯イクラやってたんだったな

:忘れてた

:それは仕方ない

:◯イクラより、気になる話をされたらそりゃあね


 『あはは〜! すっかり忘れてた!』


 『ほら! 虹を作るよ!!』


 『はいはーい!』


:ここからが、本当の配信だ…

:お前等…分かっているな?

:おう。配信が終わったら…だよな?

:梅ホチに危害を加えようとする奴は生かしておけん

:とりあえず、今は配信を楽しもうぜ?

:だな



 その後…配信は続き、俺は日付が変わる頃に、途中で切り上げて眠りについた。



 しかし、これだけは言いたい。


 俺を勝手に女にするんじゃねえ!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る