常連だけの喫茶店(140字小説)

塩塩塩

常連だけの喫茶店

銭湯で男達が椅子に腰掛ける体勢で右手を口に運んでいる。

「この前までここは喫茶店だったのです。

毎日通い詰めた常連の我々には、身体を一定に維持しようとする恒常性が働いているおかげで、今も喫茶店がありありと見えるのです。

ほら、ここがカウンター」

男達は浴槽の隅で恒常性的コーヒーを嗜んだ。

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常連だけの喫茶店(140字小説) 塩塩塩 @s-d-i-t

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