第18話 エルフの姉妹

 第18章 エルフの姉妹




 俺達がウインディーネを追いかけて外にでると無残にも辺り一面が燃えていた。


「ひどい・・・・・・」


 サファイアが自分と同じ炎で森が燃えてるのを見てショックをうけているようだった。


「誰がこんな事を」


「フフフ、久しぶりね。お姉様」


 その声がした方を向くとそこにいたのは四天王の一人、シルフィードだった。


「シルフィード! 突然居なくなったと思ったらこれはどういうことですか?」


 シルフィードは指を口元に当てながら答えた。


「それはね、お姉様。王様の命令でそこにいる響也たちを捕まえにきたのよ。それにね、こんな森の奥じゃ知らなくても無理はないけど外じゃ手配書が出回ってるのよ。私が来なくてもいずれ誰かが懸賞金目当てできっと来るわ。遅いか、速いかの違いじゃない」


 俺は佇んでいるウインディーネにたまらず声をかけた。


「お、おい、ウインディーネ」


「・・・・・・心配しないでください、響也。私達エルフはどちらか正しいかその人の人なりを見ればわかります」


「まぁ、ひどいですわ。妹の私より人間を信用するんですのね」


 ウインディーネは口角をあげると


「私はエルフの長であると同時に精霊ですよ。もし響也に悪意があれば契約した精霊は魔精霊になってもおかしくありません・・・・・・それに先程言った王様は魔王ではないのですか? そのような者達の言うことなんて聞く筋合いはありません」


 ウインディーネの言葉を聞いたシルフィードは体全体から黒いオーラがほとばしっていた。しばらくすると体が黒くなったシルフィードがいた。


「あれは、ダークエルフ!!」


 ヴァイオレットが驚いたように言った。


 ヴァイオレットが言うにはダークエルフはエルフが負の感情で悪に染まったときに肌が黒くなる特徴が現れるらしい・・・・・・しかもパワーが数倍に跳ね上がってるらしい


「アハハハハハッ、お姉様。そこまで知られたからには生かしておけないよ。みんなまとめて死んじゃえ~!!」


「・・・・・・そこまで落ちましたか。悪に落ちたとはいえ、私の妹には代わりありません。全力であなたを止めます。力をかしてください、響也」


「ああ、任せろ」

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