prologue

 あるバッドエンドの主人公


 町の住民達はみんな困っていたんだと

 ネズミが大量発生しまくってたもんで


 そんなある日、妙な奴がやってきた

 なんでも、ちゃんと報酬をくれるならネズミを退治してくれるんだと


 妙に思いつつも依頼してみたらあら不思議!

 ネズミ達がみんなそいつが吹く笛の音につられて歩いてって、みんなそのまま川に入って溺れ死にしちまった!

 そいつは約束を果たしたんだ!


 だというのに、町の住民達はなんか言い訳して、約束の報酬を払わなかったんだと!

 そんなことしたら妙な奴がどう思うかなんて考えもしなかったんだと!


 で、問題の1284年6月26日がやってきた


 妙な奴が笛を吹きながら道を歩いてたんだと

 そしたら、笛の音を聴いた町中の子ども達が、みんなしてそいつについていっちまったんだと!

 止めても聞かずにどんどん歩いてって

 とうとう山の中の洞窟に入ってって

 歩くのがゆっくりな子一人だけを仲間外れにして、洞窟の入口は大きな岩で閉ざされて

 そうして二度と開くことはなかったんだと!




 酷くない? 酷いよねえ!




 そうして妙な奴も子ども達130人も、二度と現れなかったんだとさ!


 めでたくなし! めでたくなし!

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