虚弱王子は、浄土の神と会いたくて

第1話 転生

ここは、どこなのだろう。



真っ暗で良く見えない…。



「王妃様、眼が!!!」



「あぁ、神よ…生きていたのね。」



それは、驚くほど綺麗な人。



というか、僕は誰なんだ?



自我は、あるけれども…前世の事をハッキリと思い出すことは出来ない。



「泣かないわ!!私の子が泣かないわ!!!息はあるのに…私が弱い体に産んでしまったの…?」



「王妃様…。」



意識が、ぼんやりとする。



なんだか、苦しくて何も言うことが出来ない。



「マヤ…生まれたかい?」



「レル!?」



「陛下!!」



「生まれたよ…レル…私たちの子がやっと…。」



気づかなかったが美しい人の息が荒れ始めた。



「でも…私も限界みたい……。」



「マヤ!?」



良く見ると、痩せこけていてとても見ることが出来ない。



「ごめんね……丈夫な子に産んであげれなくて……レル…この子を大切に…。」



「マヤ……するさ…大切にこの子は、僕とマヤの宝物だ…。」



美しい人は、瞳をゆっくりと閉じ呟いた。



「名前は……メテオーラ…。」

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