使えるものは使い倒せ!!


 塾・予備校、学校、参考書etc...、何でも使えるものはトコトン使い倒せ! というお話です。


 受験にはお金が掛かります。使えるお金は人それぞれでしょうから、そこについてとやかく言うつもりはありません。ここで言いたいことは、『お金を払ってその参考書を買ったり、塾・予備校に入れて貰ったんだから、それをフルに活用せよ』ということです。


 まず言っておきたいのは、「買っただけじゃ受験には受からないんだぜ?」と言うことです。よく聞くパターンとして、「予備校に入れば成績が上がる」と言う人に限って、予備校に入ったのに成績が上がらないというものです。これは当然のことなのですが、「予備校に入る」から成績が上がるのではなくて、「予備校で頑張る」から成績が上がるのです。

 あくまでも予備校は、「大学受験に当たって有用なものを提供する」立場であって、頑張るのは受験生自身。予備校に通ってからといって、ラクして成績が上がる訳じゃないのです。


 私は受験における成績について、「努力量」と「その方向性」というのが大きな要素であると考えています。ベクトルをイメージして貰えれば分かりやすいかな?


 ベクトルは、「向き」と「大きさ」によって定義されます。ここで、ベクトルを矢印で考えてみましょう。矢印の向き=ベクトルの向き、矢印の長さ=ベクトルの大きさ、ということになります。


 これを受験に当てはめると、ベクトルの大きさ=努力量、ベクトルの向き=努力の方向性、ということになると思います。ここで、縦軸に学力、横軸に時間をとったグラフを想像してみて下さい(本当は図示したいのですが、カクヨムではそれが出来ないので……)。


 受験においては合格ライン、合格に必要な学力レベルを超えることが要求されます。このラインは志望校によって上下するものですが、志望校毎にある一定のラインになる、すなわちこのグラフでは横軸に平行な直線となります。これを受験当日までに超えることが出来れば合格、ということですね。


 大抵の人はこのラインの下側に居るはずです。まあ、中には既にラインを超えている人もいるでしょうが、ここでは考えないことにします。


 時間は全員に平等にあるものですから、どの人も横軸は同じですよね。で、どうやって縦に伸ばすかですが、これは端的に言えば「正しい方向性の努力を沢山する」しかないと思っています。


 さてさて前置きが長くなってしまいましたが、じゃあ正しい方向性の努力を沢山するってどうやるのか、という問いへの答えが「使えるものを使い倒す」ことだと思うのです。予備校、高校、教科書、参考書、挙げれば使えるものは色々あるかと思います。その全てを使い倒せば良いのです。


 自分が受験生だった時、そして予備校でバイトした時にどうしても理解出来なかったことが、「予備校に通っているけど忙しいから行かない」「参考書買ったけど学校の課題があるからやれない」という人がいることでした。

 これ、はっきり言ってムダじゃないでしょうか? 予備校なんか高いお金を払って貰って通う訳だし、参考書や問題集だって数千円します。自分で稼いだお金で全部払っているならそれでも良いかと思いますが、恐らくそんな人はほぼ居ないでしょう。せっかく自分に投資してもらうのに、それではあんまりじゃないでしょうか?


 では、どうやって使い倒せば良いか、という問いが生まれるでしょう。答えは単純、「本当に必要なものだけを買う」ということです。もちろん最終的なゴールは大学受験に受かることなのですが、そのステップで様々な課題が見つかるはずです。例えば英語なら、「日本語訳を磨くために沢山問題をこなしたい」とか、「長文読解が苦手だから、段落毎に内容を整理出来るようにしたい」とか。その個々の課題をクリアする為に参考書や問題集を使えば良くて、穴が沢山あったり自分だけでは克服出来なさそう、もしくはあまりにも時間がかかりすぎるというのなら予備校に通ったり通信講座を受けたりすれば良いのです(もちろん受けることを承諾してもらえるなら、の話です)。


 そして入手したら、とことん使い倒すことです。結局同じだけのお金を払うのだから、やればやる程得でしょう。それに、本当に必要だと思うものを選んで入手したならば、きっとそれは自分が重点的に取り組むべき部分の教材であるはず。ということは、入手したものを使い倒す=取り組むべき課題をやり込む、ということになりますよね。

 受験ではどれだけ効率的に点を伸ばすか、を意識しなければなりません。つまり、優先順位を間違わない様にしなければならない、ということです。


 自分で取捨選択をして、欲しいものを選ぶ。そして入手したものを使い倒す。これ、金銭的にも、そして優先順位を自分で把握するという意味でも、実はかなり大事なことじゃないかな、と私は思います。

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