第34話

奥に引っ込んだ店主が戻ってきた。



猫の獣人「お待たせ致しました、こちらが店で一番出来が良い武器達です!」



そう言いいくつかの武器を机の上に置く。


そこには、剣と杖とナックル、槍があった。



獣人の国の最高ランク武器か、どんなものかな?鑑定。



ミスリルレイピア(剣) SR

攻撃力 140


ミスリル鉱石から作られたレイピア。

魔法との親和性が高いため、魔力を流すと能力が向上する。




トレントの宝杖(杖) SR

知性 120


質の良いトレントの素材から作られた杖。

これを持つものは魔法使いとして一人前と言われる。




ダイヤモンドダスト(ナックル) SR

攻撃力 180


この武器で攻撃するとダイヤモンドの小さな粒子が辺りに舞うことから名付けられた。




金の槍(槍) SR

攻撃力 40


ランクが高く希少だが武器としては強くない。





これが最高ランクの武器か……本当かな?


でも店主の方を見ると誇らしそうにこっちを見てるし出し惜しみをしてる訳じゃないんだろう。



翔「これ全部買いたいんだけど、いくらですか?」



猫の獣人「はい!全部で大金貨8枚です!」



翔「へぇ~、結構安いんですね!白金貨1枚でもお釣りが来ますね。」



猫の獣人「いやいや、普通の冒険者は白金貨なんて持ってませんよ!」



あ~じゃあ白金貨ジャラジャラ出したのは不味かったかもしれない。


まあ、やっちゃったもんはしょうがないか。


それに人生目立ってなんぼだし別にいいか。





買った武器をそれぞれに渡す。


魔法特化のリーシアには杖を、この中なら肉弾戦に強いアノンにはナックル、最後にカンナには剣をあてがう。



まあこれ以上の武器なんてすぐに出てくるだろう。きっと……(フラグ)


そんなことより、武器を皆に渡すと皆武器の感触を確かめるように武器を構えたり素振りをしていた。




リーシアとアノンの動きが様になっているのは何ともおもわなかったが、カンナが剣を上手く扱っているのには、疑問を感じずにはいられなかった。


しかし、本人にるよと「才能ですよ!」とまともに返事してくれなかった。


いや、ホントに才能があるだけなのかもしれないが……






武器を買ったので俺達は早速ダンジョンの入口の洞窟へ入った。


昨日みたいに観光客のような人は少なかったので、隠密スキルを皆に使用するだけで特に怪しまれずに侵入することができた。



中に入ると、洞窟内は思ったより明るかった。



翔「光るコケ?かな?そこら中に生えてるね!」



リーシア「はい、このコケはそんなに繁殖するものではないと思うのですが、ラッキーでしたね!」



へぇ~、そうなんだ。


このコケ持って帰ったら金になるのかな?とか考えたが、今金に困ってないことを思い出してすぐ思い直す。


このラッキーに続いて他にも何かないかな~と歩いていると、分かれ道が現れた。



こういうのは悩むだけ損だと思う翔は迷わず真ん中を選んで進むことにした。


その選択に間違いが無いことを祈りながら……






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