sidestory~アトラ・フェンリルの過去編~ 

そういえば俺の生い立ちを話してなかったな

俺が生まれたのは今から15年前の冬の日だった


15年前~ 


「ユグドラシル!大丈夫だ!お前なら!」

「うん!ヒーヒーフー、ヒーヒーフー!」

「アルト様!下がってください!産まれます!」


うーんうーんと聞こえてきたそして…


「オギャア!オギャア!」

「元気な男の子ですよ!」

「頑張ったな!ユグドラシル!」

「うん!」

「名前どうするか?」

「そうね?じゃああなたの名前アルトからアを 

 私の名前からラをそしてフェンリルの言葉でト・ラシエル

 からトを取ってアトラはどうかしら?」

「良いと思うぞ!」


ト・ラシエルとはフェンリル言語で新たなる王という意味だ

多分八王までなれるようにと込めたんだな


彼はそう思った


「キャッキャ!」

「喜んでるんだな」 

「そう見たいね」

「よし今日からお前はアトラだ!」


三年後~


「だから!アトラには勉強よりも能力を教えるべきだ!」

「いえ!アトラは勉強を教えた方がいいに決まってます!」

「能力だ!」

「勉強です!」

「「ガルルルルル」」

「よし!こうなったら戦闘で決めよう!」

「望むところよ!」


移動中~


「覚悟しなさい!」

「お前こそ!」

「<フェンリルブレス>!」

「<ホワイトブラストハウリング>!」

 

シューン…ドカン!


「「っなぁ!」」

「だぅ~!だっ!」


二人はかなりの距離吹き飛んだ


「なんなんだ!」

「なんなのよ!」


よくみるとさっきまで二人がいた場所にアトラがいた


「まさか…」

「アトラなの…か」 

「だぁーう♪キャッキャ♪」

「信じられん!俺の攻撃ならまだしもユグドラシルの全力のブレスを防いだのか?」

「…そう見たいね」

「ハァーこれは勉強からかなぁ能力すでに会得してるし」

「そうね、とりあえず八王立ノランバル学園へ入学を検討しましょう」


(ノランバル学園とは八王が運営する学校で八王の子供でも

 入学できる確率は最高でも30%をギリギリ下回るほどの難易度だ)


数日後~ 


「うちの子天才かしら?」

「間違いないと思うぞ、だって…」


アトラは数日で世界の知識の約50%を学習したのだ!ついでに

しゃべるようになった


「パパ?ママ?遊ぼ?」

「「うん♪」」


楽しそうな家族である


このときのアトラは内心こう思っていた


(あそこにいる人こっち覗いてるけど殺していいよな

 よし<フレアバーストエンゲージ>これでよし)


このときからサイコパスだったのだぁ!


(そこにいるの誰?)


ばれた!現実世界へ戻ろう!ではさらばだ


(気配がなくなった!まぁいいか)


サイコパスなのはもとからなのであった


その頃のアーサー


「お父様!剣の稽古を!」

「もうやめて!俺のライフはゼ…」


ザシュッ


「言わせないですよ!」


父親に無理させていた

彼の名はアルタイル・ペルドラゴ

ペルドラゴ家の当主であり現剣聖である

後にアーサーが勇者だと判明し剣聖候補が選び直されるのだが

それはまた別のお話

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