第5話自己紹介2

「へい、了解です。俺の名前はアロイス。年齢は30歳。職業は冒険者で、4級だ。このパーティーの副団長で、前衛をしていやす。団長とは、5~6年の付き合いですかね。年は離れていますが、おれみたいな見た目の奴にも分け隔てなく接したり、身を呈して仲間を守る姿に惚れ込みやした」


「確かに、厳ついわね……」


「でも、お兄ちゃんが一番頼りになるって言ってたよ!」


 まあ、アロイスは見た目で誤解されやすいからなぁ……。

 アロイスを一言で表すなら、山賊風の男だ。

 身長190越え、筋肉隆々、黒髪の角刈り、背中には斧を背負っている。


 俺も初めて見た時は、恐怖したものだ。

 だが、中身は男前で優しく、みんなが頼りにしている兄貴的存在だ。


「はいはーい!次は、私ですね!名前はシノブで、年齢は18歳です。職業は冒険者で、ランクは3級です。このパーティでは、諜報、斥候、探索を担当してますよー。団長とは4年くらいの付き合いで、生涯を捧げた相手かなー」


「え!?やっぱり!?」


「あらあら」


「ユウマ様もー隅に置けませんな」


 俺は心を落ち着かせ、突っ込んだら負けだと自分に言い聞かせる!


 ちなみにシノブは身長160ほどで、均整のとれた顔とスタイルの持ち主だ。

 常に、黒装束を身に纏っている。

 黒髪ロングのポニーテールで、通常はである。


 まあ見ての通りのお調子者だが、俺のパーティで唯一の3級だけあって、その腕は一流の域に達している。



「じゃあ、次はアタイかね。アタイの名前はアテナ。年齢は25歳。職業は冒険者で、ランクは4級だよ。このパーティで、斥候、狙撃を担っているよ。団長とは、3年くらいの付き合いなるかね。よくある話で、仕事でヘマをした時に助けてもらってね。そんなに長居するつもりはなかったんだけど、居心地が良くて、結局そのまま居ついているよ」


「え!?全然見えない!?」


「わたしくらいに見える!」


 アテナは必死に怒りを抑えている。

 すまん!アテナ!良く耐えた!


 まあ、母上とエリカがそう思うのも無理はない。


 アテナの容姿は、本人に言えば命が危ないが……幼児体型だ。

 身長150ほどで、顔自体は整っているが童顔。

 スタイルもツルペタである。

 髪は燃えるような赤色で、長い髪をサイドテールにしている。


 見た目とは裏腹に面倒見が良く、姉御的存在だ。



「次はオイラかなー。オイラの名前は、イージスです。年齢は23歳です。職業は冒険者で、ランクは5級、このパーティでは盾役を担っています。団長とは5年くらいの付き合いですかね。団長は、他所のパーティで役立たずと言われていたオイラを褒めてくれて、パーティに誘ってくれた恩人です!団長のためなら、命を張れます!!」


「あら、良い子そうね」


「凄いね!あの装備重くないのかな!?」


 こいつは、本当に命を張りかねないからなぁ……。

 俺が自分の命を大事にしろと言っても、聞きゃしない。


 イージスは身長180ほどで、容姿は平凡だ。

 黒髪黒目で刈り上げた短髪。

 パーティの盾役だけあって、鍛え抜かれた鋼の身体と精神の持ち主だ。

 いつも、ニコニコしてみんなを癒してくれる。


「ワタクシが最後ですわね。ワタクシの名は、ホムラ。年齢は19歳ですわ。職業は冒険者で、ランクは5級ですわ。このパーティでは、攻撃魔法を担当しておりますわ。団長とは付き合い自体は長いですが、パーティに入ったのは2年ほど前ですわ。ユウマは、ワタクシのライバルですわ!」


「いかにも、魔法使いって感じね」


「わー!綺麗な人!しかも、縦ロールだよ!」


 こいつは高圧的な態度で、あちこちのパーティで問題を起こしていた。

 とある事情から、ギルドマスターに頼まれ、俺が引き取った。


 ホムラは身長170ほどで、女性としては高い方だ。

 容姿は、人形のように整っている。

 スタイルも、出るところは出て、引っ込むところは引っ込んでるタイプである。


 常に黒いローブを身に纏い、金髪ロングの縦ロールである。

 ものすごい偉そうな態度だが、実は只の人見知りだ。

 めちゃくちゃ打たれ弱い。

 そして、コミュ障である。



「さて、こんなものでいいか。質問ある人ー?」


「お兄ちゃん、ちょっといい?」


「はい、可愛いエリカ。どうした?」


「つまり、皆がお兄ちゃんを慕って集まったパーティってことだよね?」


「……そういうことに、なるのかな?」


 物凄く、照れくさいのだが……。


「ええ、エリカさん。団長は尊敬に値する人ですぜ」


「えっと、アロイスさんですよね。何かエピソードでもあるんですか??」


「うーん……沢山あって数え切れませんが……あれがいいか。とある依頼を受けた時のことです。敵の数が多いことによりパーティは分断され、俺は取り残されてしまいやした。これは、いよいよ死を覚悟した時です。団長が全身血塗れになりながら、助けに来てくれやした。自分も傷だらけなのに、まずは俺に回復魔法をかけてくれやした。あの時に、俺はこの人について行こうと決めやした」


「わー!お兄ちゃん!カッコイイ!!」


「ええ、その通りです!」


「……そろそろ止めにしない?俺、恥ずいのだが?」


「ふふふー、お兄ちゃん照れてるー」


「ぐぬぬ!否定が出来ない!」


 その後は、皆がそれぞれに交流をした。


 そして冒険者仲間を帰し、俺は会議室で1人で考え込んでいた。


 さて、これからどうしたらいいものか?


 すると、ドアが物凄い音を立てて開いた!


 俺は驚き、なんだ!?と思いつつ見ると、そこには叔父上がいた。


「ユウマ!!兄貴が死んだっていうのは本当か!?」


 あ、忘れてた。


 そうだ、叔父上にも説明をしなくては。


 ていうか、酒臭いのだが?

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