第13話 「隣のベッドの君へ

君がこの手紙を読んでいる、ということは

私はもうこの世にいないのでしょう。

書いてみたかっただけです。

気にしないでね!

未練だとか心残りとかは無いかな。


んー、強いて言うなら……

あと一回だけアレが飲みたい!

前、二人で病院抜け出した時に飲んだ

赤いラベルの黒い炭酸

名前忘れちゃった また教えてねっ!


いろんなことがあったよね。

夜通し話をしたこともあったし、

小さい子に絵本読み聞かせたこともあるし、

ケンカの仲裁もしたっけ?

私達はしなかったね。

私と仲良くしてくれてありがとね。


今まで楽しいことしかなかったし、

きっと大丈夫だよね!


本当の事言うと、ちょっと怖いかな…


ううん、何でもない。


私のことは頭の片隅くらいに置いといてね。

忘れたら怒るよ!


数十年後、

また君と会えますようにっ!


それじゃっ!バイバ~イ!

               カナより」









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