第14話 理事長室にて

「正直に言いなさい」


「言ってる通りよ。ホームページにちゃんと書いてるんだから問題ないと思ったのよ。」


「じゃあなぜそんなに大事なことを一番下に書いてるんですか?」


「……やり方が分からなかったの。二度も先生に任せるっていうのはちょっと躊躇っちゃって」


「そういうのやってくれる人ネットで探したらいいだろ……」


「え?やってくれる人を探せたり出来るの?あ、でも探し方わかんない」


「あのなぁ……よくそんなんで理事長つとまるよな」


「気にしてるとこ言わないでよ」




何故周辺の学校に知らせなかったのか、予想通りだった。もう何故これで仕事ができているのだろうか。今俺は校内の自販機で買ったオレンジジュースを飲みながら目の前にいる機械音痴うっかり理事長の話を聞いている。苦しい言い訳のような言葉を、言い訳でなく本当のこととして言う姉ちゃんがもう怖い………


「てことで、ホントごめん。まあ、周りが女子ってのもあなたにとっては――」


「よくない!断じてよくない!」


コンコン―――


「理事長先生?気のせいでしょうか幻聴でしょうか男の人の声が聞こえた気がするんですが」


「あ、あー何でもないわ。新しい男性の教師を雇おうかと相談していたの」


「そうなんですか!?確かに、大学でいきなり男性としゃべるなんて彼女たちにできるかどうか………だからここで経験をつけておこうってことですね?流石です理事長!」


「ええ、今は扉を開けずに初対面を楽しみに待っててね」


「はい!失礼します!!」


楽しみだなーという大きな声を発しながら若い女性であろう先生は立ち去って行った。


「はー……なんか最近疲れるわねぇ。」


「誰のせいだと思っているんでしょうか、お姉さま」


「はいはい、妹様は黙った黙った」


「妹じゃねぇし弟だし」


「はいはい、そういうことにしておこうね」


「そういう事じゃなくて事実だ!」


最近俺、なんかイジられる頻度が多くなった気がするのだが気のせいだろうか。てか、俺が最近全然イジれてない!

でもこれって俺が姉ちゃんをイジりたいみたいになってないか?嘘だろ……

俺は気づかずしてそんなことを思っていたというのか………ッ!


「どうしたの?そんな悔しそうな顔して」


いけない。こんな感情がバレてしまったら俺の人生一生コイツの下だ。

ここは話を自然に変えて……


「い、いや……てか、ホームページ直したらどうだ?そのままってのもよくないし」


「あのね、いくらホームページの字が小さくても、ちゃんと中学校の進学先の表には共学で載ってるの。そこまで焦らなくてもいいの」


「ああ、そこはちゃんとしてくれないと困る。でも、直してもらわないと困る」


そうだ。後輩先輩同級生全員女性なんて、普通に高校生活を受けれる人からしたら天国だと思っただろう。だが、期限付きで送ってる生活がこんな一般からかけ離れているのはどうかと思うのだ。俺だって、高校初の男友達をゲットしたいのだ。そう、同性の友をだ。心置きなく話せる友達が……


「困りまくりの人生は楽しくないわ。吹っ切れてみたらどう?」


誰のせいで困ってるんでしょうかお姉さま。高校ってこんな困るものなのか?


「あのなぁ……こっちは男子生徒の入学がかかってるんだぞ!それに編入して入ってくるかもしれない。元女子校に食いつかない男子生徒がいると思ってんのか?」


「そんな下心丸出しの男子生徒はいらないし、入学させるつもりもないわ」


「ぐぬぅ……あくまでおれから男友達を取ろうとするのか……」


「あら、女友達じゃ不満なの?……あ!」


「なんだ」


「もしかしてお姉ちゃんともっと仲良くしたいとか?エヘヘ、言ってくれればいつでもお部屋に向かうわぁ!?」


「うるさいし第一仲良くしたいのは姉ちゃんの気持ちだろ!?とっとと直しやがれ!てか機械の操作を学べ!もっと理事長うまくなれ!」


俺は拳骨をくらわす。早く高校生活というのがしてみたい。

ぜったいこんな疲れる生活じゃないはずだ……………
















「へえ、彼女って………いいこと聞いちゃったな♪」







―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


どうもアナザーです。最近登校できないのは英検が控えているのと単に勉強が楽しいと思えてきたからです。ただ、運動はほんと勘弁してほしい……


登校頻度不定期だから遅くても大丈夫!だよね……

つ、次のお話も見てくれると嬉しいです!では!!


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