第9話 由香の過去

3年前―――




私は籠谷茉奈かごたにまな。中学3年生、唐松女子高付属中学に通っている。その名の通り、唐松女子高に隣接していて、行き来できる1階の廊下を境に、中等部、高等部に分かれている。来年は私もあの高等部で勉強をするのかと思うと、楽しみでもあり寂しくもある、なんだか複雑な気分、、、


「茉奈ちゃーん」


「あ、由香ちゃん!」



彼女は平野由香、私の2つ後輩で、可愛い幼馴染だ。


「茉奈ちゃんも来年は高等部に行っちゃうね、、、」

寂しそうに彼女は言う


「でも、寮だから、またいつでも会えるよ」

そう言うと彼女は笑顔で


「うん!ずっと友達でいよ!」


そんな笑顔に私もつられ


「そうね、、、ずっと友達でいましょ!」


と、笑顔で言うのだった







‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐



最近由香ちゃんに、好きな人ができたようだった。

「名前はなんていうの?」


そう聞くと、少し照れながらも


平野「えとね、、、同じ学年でね、松本博隆まつもとひろたか君っていうの、、、とっても優しくてね、、、とってもカッコイイの!」


籠谷「あー、あの子とてもイケメンよね。3年生の間でも人気だから、しっかりアタックしないととられちゃうかもよ?」


平野「ウソっ!どうしよどうしよ、、、、」


しっかり真に受けるとこ、ほんと正直で可愛いなぁ、、、


籠谷「大丈夫よ、しっかり気持ちを伝えれば、きっとその子も向き合ってくれるはずよ」


平野「そうだよね、、、よし、頑張ってみる!」


冷たい空気をも凌ぐ温かさだった、、、12月18日









由香ちゃんの初恋の相手、松本君は、容姿端麗、スポーツ万能で勉強もできるまさに天才で、優しい性格から教師生徒どちらからも好かれている。けれど、よくない噂も時々流れてくる。由香ちゃんが危険な目に合わなければいいのだけれど、、、


平野「茉奈ちゃん!どうしたの?ぼーっとして」


籠谷「あ、ご、ごめん、大丈夫だよ」


平野「そっか!今日ね、私がこけそうになったとき、博隆くんがサッと支えてくれて、それはもうとってもカッコよかったんだ!」


籠谷「へ~なかなかいい感じかな?(これは、、、心配なさそうだね)」


平野「うん、、、で、、ね?、、、その、明日告白してみようと思うの」


籠谷「へ?ちょっと早すぎるんじゃない?」


平野「いや、皆挑んでるんだし、いつ彼女ができるか分からないでしょ?だから早めに告白するんだ。良かったら付き合う、フラれたらしょうがない!覚悟は決めた」


勝負に挑む前の由香ちゃんを見て、私もなんだかドキドキしてくる。


籠谷「そっか、頑張ってね!」


平野「うん!じゃあ、、、告白の言葉一緒に考えてくれない?」


籠谷「告白か、、、いいよ!一緒に考えよう!」


それから2時間くらい由香ちゃんと一緒に、松本君にOKをもらうための言葉を、一生懸命考えた。     1月23日






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告白当日―――


「私と付き合ってください!」


「、、、嬉しい、ありがとう。こちらこそ、宜しくお願いします」




















籠谷「ホント!OKだったって!!」


平野「し~~、周りの人に迷惑だよ!それに、、、恥ずかしいし」


由香ちゃんが赤面しながら結果を話してくれた。


籠谷「でもよかったー、一生懸命言葉を選んで」


平野「そ、そのことなんだけどね、、、結局自分の言葉で伝えたんだ。」


籠谷「え!、、、、」


平野「その、、、ごめんね」


なにあの上目遣い、、、ちょっとからかってみよっかな


籠谷「許さない」


平野「え!?」


籠谷「せっかく一緒に考えたのに、、、」


平野「!?ご、ゴメン!!何でもするからさ、許して――――


籠谷「ははは、冗談だって、あまりにも可愛くて、、、ゴメンゴメン」


平野「ひどいよ茉奈ちゃん!も~」


籠谷「ま、気持ちは自分の言葉で伝えるのが一番だしね!よく頑張りました、エラいエラい!あ、でも何でもするって言ったから、また今度コーヒー奢ってもらおっかな?」


平野「ホントにひどいよ~、、、でも、ありがとね!茉奈ちゃん!」



お互い、より仲良くなれた気がした1月24日










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籠谷「でも、これから由香ちゃんにあんなことが起こるなんて、思ってもいなかった、、、いえ、考えないようにしていたの」


響歌「その思ってもいなかった事に、誰も助けられない理由があるんですね」


秋季「うー、、、よがっだぁ」


籠谷「その良かった日常を守ろうとしなかったのはこの学校なんですけどね、、、」


秋季「申し訳ございません、、、ぐすん」


響歌「教えてください、平野さん達の前に、どんな恐ろしい敵がいるんですか?」


先輩から発せられたその名前が、、、俺の意志をより強くさせるのだった。



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


どうもアナザーです。

過去の書き方がどうにも分からない、、、

そして、由香ちゃんが性格違いすぎて自分でもちょっと引いてしまっているw

ま、終わりよければそれでよしですね、はい。

次回も見てください!

ではでは~





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