第5話 姉は弟を常に心配する生き物である

4時限目まで終わり、昼休み

姉兼理事長の秋季に呼び出されているため、理事長室へと向かおうとしたが

響歌「どこにあるんだ」


俺、案内してもらったの、保健室だけじゃないか。


響歌「頼めば案内してくれるかな」


困ったときの平野様だ、助けてもらえるだろう







由香「は?何で案内しなきゃいけないの、あんたのせいで授業遅れちゃったのよ。一回に案内図あるから、それ見ていってきなさい。あんたの案内役じゃないのよ私は」


響歌「そこを何とか、平野様、あなただけが頼りなのです」


由香「もう金輪際休み時間話しかけてこないで、正直ウザいわよ、あんた」


響歌「いいでしょ平野さん、ねえってば~」


由香「うるさい、キモイ、近い、あっち行け」



泣いていいよな、俺何にも悪くないよな平野さんや、ただ仲良くなりたいだけなのにな……

そんなに俺ってウザいのか、、、そうかそうか


響歌「分かった、、、一人で行ってくるよ」









由香「そんなに悲しいかしら、ちょっと距離を置いただけなのに」

私はそう一瞬考えたが、すぐに振り払った。でないと、今までのことを思い出してしまいそうだったから、、、

由香「もう、そんな悲しみわかんないわよ」

私は静かにそう呟いた

















―――理事長室前―――


やっと着いた

1階案内図までたどり着くのに、まさか10分以上も時間をかけるとは、、、

まさか理事長室まで案内図から1分もかからないところにあったとは

「同じ1階にあるなら、平野さんも言ってくれればいいのに」


はぁ、とため息をついて、なんとなく覚悟を決めて少し重たい扉を押し開ける…と

















side秋季


「遅い」


率直な私の感想。なんで、どうして、ねえ…………もう十分近くたっている。なのにどうして、、、まさか、かわいい容姿のせいで誰かに拉致られた?いや、集団で襲われた?どうしようどうしよう


「迷ってても仕方ない、、、考えるな、、、感じろだー!!」



















ガチャ――


「あ」


「うげ」










秋季「何か言うことは、、、無いわけないよね」


響歌「ごめんなさい」


秋季「も――襲われたかと思ったのよ心配したのよどうしてくれるのよー!」


響歌「ほんとに申し訳―――


秋季「―――なさい」


響歌「へ?」


秋季「その罪、体で償いなさいって言ってんのよー!」


響歌「へ!?ちょ、ぎゃ」


なんだ、やば、苦しい、いきなり抱き着かれて、息できない………


秋季「はぁ、ちょっと充電ー♪」














響歌「ぐ、はぁ、はぁ、はぁ」

やばい、まだ息が、、、



秋季「で、なんで遅れたの」


響歌「そ、それは、、、はぁ、はぁ、案内図まで行きつくのに時間が―――


秋季「嘘言わないで」


響歌「う、嘘じゃない!」


ようやく息が落ち着いてきた、、、あれ、姉ちゃんの眼あんなに黒かったっけ


秋季「響歌、、、夜、もう一度ここに来なさい」


響歌「よ、夜?」


秋季「来なかったら、、、分かるわね」


なんでだろ、黒い、姉ちゃんの周りが黒い、、、今断ったら、俺が死ぬ、俺じゃなくなる、そう本能が言っている…………


響歌「分かった」


はあ、疲れた、、、汗びっしょりじゃんか、、、


響歌「暑い、、、ふわぁ、風が通るわぁ」


秋季「ふぇ、ちょ、ちょちょ!きょうきゃ」


響歌「なに、そんなに焦って、、、」


秋季「い、いきなり女装解除しないでよ!てか窓開いてるのよ!早く直して教室戻りなさい!」


響歌「なんだよ来いって言ったり戻れって言ったり、、、カツラ外しただけだろ、、、あ、コンタクトも少しならいいかな」


秋季「良いわけないでしょ!外から見られてバレたら、おしまいなのよ!はい!お弁当もってさっさと教室に戻る」


響歌「分かったよ、ありがと姉ちゃん」


じゃ、夜に―――そういって、俺は教室に戻っていった。そういや、誰か窓から見てたよな、、、見られてないときに行ったが、、、あいつらの雇われか、、、要警戒だな




仕方ないじゃないか、、、暑かったんだもん、、、


ま、何も問題ないし、、、もう面倒ごとは、ごめんだな



「あ、あの、すいません」


響歌「えっと、、、私でしょうか」


「はい、あ、あの、突然すみませんが、、、私たちを助けてくれませんか」






俺の人生は問題で埋め尽くされているらしい……………










―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


どうも、アナザーです

今回は理事長室内での出来事を書いてみました。

次回、響歌ちゃゲフンゲフン君のチートさが分かります

ではではー







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