🎈ちょっと番外編🎈 ~視覚障害者のガイド。ガイドの講習編~
今回はちょっとバルーンアートから離れたお話し。
前回のエピソードでボランティアフェアにてバルーンアートを作ったGhost。そこで《盲目の人》と《動物》にとって風船の割れた音が非常に大きなストレスになってしまう事を知りました。
とはいえ、まだこの段階では知っているだけ。僕は何も理解できていない。『目が見えない』と言葉で言ってしまう事は簡単ですが『目が見えない』とはどういうことなのか次第に気になるようになっていました。
そんな時、地元のボランティアセンターから連絡がきました。
『視覚障碍者の方が集まるイベントがあるのですが、ガイドを募集しています。Ghostさんも参加しませんか?』
これは願ったり叶ったり、というタイミングでした。仕事が休みのタイミングだったので参加を決意。初めて視覚障害者のガイドをする人には無料で講習もしてくれるとの事だったので、まずはそちらに参加です。
○マジか!? 目をつぶると前が見えないよ!!(当たり前だ!!)
さて、まずは視覚障害者のガイドをする前に講習に参加です。僕と同じように初参加のボランティアさんと集まって基本的なレクチャーをうけます。その内容は例えば……
・白杖(視覚障害者さんが持っている杖)は健常者にとっての眼球のような物。絶対に触れてはいけない。
Ghost(なるほど、白杖に触れるのは目潰しのような危険行為と同等か……メモメモ)
・盲導犬はハーネス(盲導犬の上腕から背中にかけて装着されている金属製のハンドル)を掴まれている時は仕事モード。邪魔してはいけない。リード(普通の犬にも着けられるひも状のもの)を掴まれている時はOFFモード。
Ghost(モフモフする前に飼い主さんに許可を得るように! ……メモメモ)
・エレベーター等の自動で閉まるドアを通る際や、車に乗り込む時など頭をぶつけてしまうリスクのある際は、視覚障害者さんの右手でドア等に触れてもらう(左手はガイドの肘を掴んでいるので使えない)。注意としては視覚障碍者さんの右手を誘導する際に必ず声をかける事(「ここに車のドア枠があるんで頭をぶつけないように気をつけてください、少し手をお借りしますね」など状況を説明しつつ声掛け)。
さらに視覚障害者さんの腕を掴んでは(握っては)いけない。握られると緊急時(転倒した際など)に反応が遅れるから。ガイドは自分の手の甲で視覚障害者さんの腕に触れて誘導しなければいけない。
Ghost(なるほど、いきなり触るのはセクハラみたいなもんだからね……メモメモ)
・ガイドは長袖の服を着るのが好ましい。いざという時に服を掴めるし、夏場は汗をかいてしまって、お互い不快な思いをしてしまうといけないから。
Ghost(紫外線アレルギーだから長袖しか持ってないので、
・ガイド中は世間話を交えつつ周囲の状況を話しながら進む事。ちょっとした情報で視覚障碍者さんたちは状況を組み立てている。
Ghost(ある意味これが一番難しくね!? メモメモ)
他にも注意事項等がありましたが、この辺で省略させて頂きます🎈
さて、座学が終われば次は実習。二人一組になって一人はガイド、もう一人は目をつぶって誘導してもらう人、に別れて会場を散策することになりました。ガイドは右ひじを少し突き出して、目をつぶっている人は左手でガイドの右ひじを掴みます。とはいえ、この時点でガイドの右腕がどこにあるかわかりませんのでガイド役の人に僕の右腕を誘導してもらいます。
(注・肩を掴んでもらう方法もありますが、手が体から離れやすい事と、体格差などが影響してしまうので肘の方が良いらしいです。そして面白い事に方向転換の際肩を掴んでいる時より肘を掴んでいる方がどちらに向かうか詳細に感じ取れます。気になる人は家族など身近な人と実験してみよう!)
そしてようやく歩き始めます。で、歩き始めてから気が付きました。
Ghost
(そーいや僕、結構重度のめまい持ちだった(笑))
早速、真っ直ぐ歩けなくなるGhost。それどころか、まっすぐ立っているのかすら怪しく感じ始めます。とはいえガイド役の人のお陰で何とか会場を一周。終わった後にはめっちゃ手の平に汗をかいていました。
いやー、目をつぶれば見えないのは当たり前なのに、そんな当たり前を理解していなかったようです。
その後、僕がガイド役になり視覚障害者役の人ともう一周会場を歩いたのですが、ガイドする側もそれはそれで不安な要素が沢山ありました。自分一人で歩いている時とは違い、ぶつかりそうな物、躓きそうな物、壁との距離、他の人との距離……等々、周囲を物凄く観察しなければいけません。
結局、ガイド役が終わった後も手の平は汗でびっしょり。僕とペアを組んだ人も同じようで数時間の講習でしたが意外にグッタリ。
「これ、本番めちゃくちゃ大変じゃない?」
「手汗、手汗が……本番の時、気持ち悪がられないかな」
「僕らは掴まれる側だから大丈夫じゃない?」
なんて雑談をしつつ講習は終了。若干の不安を抱きつつも本番を迎えるのでした。
次回、視覚障害者さんのイベントにボランティアとして参加!
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