そして私は唾だらけ(140字小説)

塩塩塩

そして私は唾だらけ

庭に見知らぬ男がいた。

「不本意ながら私は犬です」

男の開いた動物図鑑の犬の項目には従来の犬の特徴に加え、その男の特徴が書かれていた。

犬の定義が変わったのだ。

私は言った「飼えない」

男は首を横に振り、犬の玩具大百科を開いた。

そこには私の特徴が書かれていた。

犬の玩具の定義も変わったのだ。

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そして私は唾だらけ(140字小説) 塩塩塩 @s-d-i-t

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