知り合い(2)

前回、私の友達であるシウネがお店に遊びに来てくれた。

しかも、人間の弟を連れて。

本日は、シウネとその弟の秘密を暴いていこう。


「お待たせ!みかんをふんだんに使ったみかんタルトです!それと、紅茶をどうぞ!」

「わぁ!すっごく美味しそう!さすがサテラだね。昔からお菓子とかケーキ作るのだけはうまかったもんね」

「だけとはなんだ、だけとは!」

「ごめんごめん!」


私とシウネは昔からこんな感じだ。私は終始いじられ、それを見てお腹の底から笑う。

でも、シウネにいじられるのは不思議と嫌じゃない。


「弟君の名前は?」

「勇気って言います」

「勇気君!いい名前だね」

「…………」


「サテラ、そんな事ないよ。勇気って名前はついているけど、本当の所全く勇気ないしね」

「うるせっ」

「あはは」


2人は本当に仲がいいのだろう。

人間とそうでない物は共存出来ないと言うけれど、この2人を見ているとそんな気はしない。

まぁ、シウネはもう魔女ではないけれど。


「姉ちゃん?なんで魔女やめちゃったの?」

「?!」

それは唐突な質問だった。

2年前に突然魔女を辞め、学校を去ったシウネ。私もシウネが魔女を辞めた理由は知らない。


「私も気になる」

「サテラにも言ってなかったか。私、人間と結婚したの」」

「え?!」


それまた唐突な報告。『結婚』

魔女は人間と結婚する際、大魔女様のお許しを貰い、魔女の力と引き換えに結婚する事を許されるのだ。


「いつ?」

「2年前!学校を辞めた直後に結婚したの」

「そ、そんな話聞いてないよ!」

「だって言ってないもん。言ったらサテラ、私も学校辞めるとか言い出しそうだし」

「まぁ、それは否めない……」


私は学生時代シウネにベッタリだった。人と関わる事がそこまで得意ではなく、最初に友達になったシウネとしか話したりしていなかったのだ。


「どんな人なの?」

「ん~。説明するの難しいから今度連れてくるわ!」


こうして、シウネとその旦那さんの来店が約束された。


「勇気、そろそろ行かないとお母さん待たせちゃう」

「うん」


カランコロン。

「また来るね!」

「うん!勇気君もまた来てね!」

「は、はい……」


「ありがとうございました!」


シウネと勇気君は、市街地の方へと姿を消していった。


本日のウィッチカフェはここまで。如何でしたか?

私は、友達と再会できてとても嬉しかったです!改めてこのお店をやっていてよかったなと思いました!

皆さんにも、いい出会いがある事を願っています♪


それでは、いい夢を🌙

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