第3話「相田サトルと……」

「分かった今井、付き合おう!」


 僕は5分も待たなかった、ここ数日彼女[今井いまいレンリ]事を意識して見ていた、僕のの女の子[仲尾なかおサクヤ]に今井さんが僕をストーカーしていると伝えられたからだが僕は彼女、今井レンリがに見えてしまったのだ。



「どうして?」


「今井さんって1日メール何回送る?」


「メール?」


「そう」


「ごめんなさいアタシスマホもってない」



 イエィス!!!!!!



 僕は心のなかで叫んだ、もし今井さんと付き合ったらサクヤのメール地獄から解放される(希望的観測)。


「今井さん、もう一度言わせて下さい、僕と付き合って下さい!!」(必死)


 人は危機に際して判断を誤る、それはビル火災にあった際地面が近くに見え飛び降りても大丈夫に見えるアレである。



 相田サトルとっては仲尾サクヤが火災であり、今井レンリが飛び降りても大丈夫な地面に見えたのだ。



「サ~ト~ル~く~ん!ど~いう~こ~と~か~なあああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」



 しまった!後先考えずワラにもすがってしまった。



「今井レンリ殺す!!」(狂気)



「コクられたばかりで死んでたまるか、生きる!!!!」(正当防衛→過剰防衛)



 束縛系幼馴染みと長期ストーカークラスメイトの肉弾戦の火蓋が切っておとされた。


「どうしょう思い付きで書いたらうごいたらこんな収拾のつかない小説ことに」



「相田君コッチコッチ!」



「?」



 ブレザーの裾を掴み女の子が声を掛ける、部活の後輩[星野ほしのマホコ]だ。


「ボクが先輩を守るっす!」


「たしか星野って……空手やってたよな」


「黒帯っす!!」


「よかったら僕と付き合わないか!!」


 相田サトルも大概な性格をしていた、イヤ助かるため必死だった。


「いいっすよ、その代わり毎日お菓子とお昼おごってくださいっす」


 星野マホコは大食いでエンゲル係数高め少女だった。


「学校帰りにラーメンも付ける!!」


「契約成立っすね!」


 そして彼女ボディーガードをゲットした僕は返す刀でラーメンをおごった、こんなオチでいいのかとも思ったが恋愛の形は人それぞれだ。



 そしてこの物語は結局のところ、最初のレンリの台詞「あと5分待って!!」から5分位読むと星野マホコがその想いを遂げる物語だったのだ。

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厄介な彼女(達) 山岡咲美 @sakumi

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