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 蟠りが募る。心の奥底に沈積した憎悪から芽生える殺意。

 彼を殺す。私の自由と幸福――のためではない。復讐。それだけだ。それだけを求め、私は二十年間生きてきた。

 そして会った彼は変わり果てていた。髪と髭には白髪が混じっている。

「悪かった」私を見るなり彼は言う。

 包丁を隠し持つ手が震えた。


 ――お題:「蟠り」、2020年10月21日。

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