第二十五話「モニター」

 モニターの外側。賞金を払う大富豪達が集まる広間。それを覗くことができる無数の大きな部屋が円形に囲んでいる。


「おいおい、お前に賭けたんだぞ――ふっざけんな、嘘だろ。マジでありえないわー」


 金色の派手な格好。メッキでなければ相当の重量のはずだが、男はそれを身にまとって軽々と動く。その姿はアラブの大富豪そのもの。


「まったく口が悪いですね。その辺りにしてはどうですか。期待の新星君が頑張っているのはいいことじゃないですか。」


 隣には、メガネをかけた男性が一人モニターを見つめている。


「馬鹿な奴らがここにも。一箇所に固まってやりやすくて助かるよ」


 そこへ歩み寄った白服に身を包んだ一人の男。


「ああん?おめえ誰だよ…………………………

 ぐふっ……」


 背後から一人の少女が巨大なハルバートを突き刺す。警報が屋内に鳴り響く。


「お前、何者だッ」


「魔法をむやみに広げ、世界の安寧を崩した者に罰を下す者…………かな」







 鮮血が飛び散った会場、先程まで白かった服は赤く染まっている。ふとモニターを見る男性。


「彼らもいつか助けに行かなければならないね」

















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