第四話「四葉みどり」

 きっとこれは単なる夢だ。魔法使いなんて、ろくなものではない。その能力を見世物にして金儲けをするなんてあの人はいったい……。


「はぁ……。それにあの石墨が魔法使いだなんて」


 僕はベッドの中で思考を巡らせる。

 他にも魔法使いがいるのか。どんな人が居るんだろうな。


 

 だが、朝になり、転校二日目にして外見は普通の女子が話しかけてきた。

「こんにちはー!四葉みどりっていいます。島崎くんってどこの委員会入るの?」

 

朝のがっこうで唐突に話しかけて来る女子を目の前にして、僕は確信した。この人も魔法使いだと。


「一応、放送委員をやろうかなと思っています」


「あー残念、私は緑化委員だから一緒じゃないや……困ったことがあれば何でも聞いてね」


こんどこそ見極めなければならない。この学校で信用できる人物なのかどうかを。

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