第二話「魔法使い」
おかしい、何故自分は違うのか。そう言葉をぶつけようとすると教師は言う。
「君は魔法使いだろ」
その言葉に僕は焦りが体を包んでいく。何故、それを知っている。入学して、まだ一日目だ。
ありえない。これまで一度として学校で使ったことは無い。それなのに……。
「何故かと。思っているだろう。だがそれは君が一番知っている事だろう?」
自分が一番知っていること。そういわれても僕は分からなかった。
「まあいい、とにかく私の部活に入りなさい」
「嫌です。と言ったら……? 」
「いいや、君は来ることになる。嫌でもね」
「……わかりましたよ。で、何をすれば良いんですか」
その言葉に不安を覚えて僕は教師の問いに承諾した。もし自分の素性を初日から広められたら、たまったものではない。
「意外と勘が鋭そうだから君はこの部活で活躍すると思うよ……」
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