着る整体師(140字小説)
塩塩塩
着る整体師
整体師が男の背中のツボを押すと、右手が背中にめり込んだ。
そのまま力を入れると整体師の腕は男の背中にすっぽり入った。
こうなれば、どこまで入るか確認せねばならない。
左腕も無事入ったのでセーターを着る要領で頭も入れてみた。
「肩が軽い」そう言った男の喉の奥に、整体師の笑顔があった。
着る整体師(140字小説) 塩塩塩 @s-d-i-t
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