空にUFOがあるかぎり(140字小説)

塩塩塩

空にUFOがあるかぎり

「刺し殺してやる」

男の瞳孔は開ききった。

『狂ってる』

男は奇声を上げ、手に持ったバナナで私の胸を突いた。

『幸いにも、しっかり狂ってる』

男は私の胸で潰れたバナナをゲラゲラ笑いながら食べた。

私もゲラゲラ笑いながら食べた。

幸いにも、私も狂っているのだ。

空にUFOが飛んでいる。

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空にUFOがあるかぎり(140字小説) 塩塩塩 @s-d-i-t

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