チャラそうな人

1

ある日、部屋を掃除していると1枚の写真を見つけた。

一部分が黒く塗りつぶされた、写真だった。

「これ、るきのかな…」

「ん?どした??」

後ろからるきの声がした。

「あ、これって、るき…」

「………俺のだよ。」

写真をくしゃっとして、

「もう、これもいらねーわ。」

とゴミ箱に投げ入れる。

「…るき、さっきの大事な物じゃないの?」

「気にしなくていいよ。もう大切なもんじゃなくなったし。」

明らかに不機嫌な顔をしている。

「ごめん、聞いちゃいけない事…」

「いや、俺の勘違いでこうなっただけ。」

「勘違い………?」



もう一度、会うまで、ずっとまたもっかい愛してくれるって思ってた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る