第2.5話

私は、今の自分に合った将来辿るべき道を作ることを「セルフプロデュース」と呼ぶことにした。


世の中には自分が未来どうありたいか、その為に必要なことは何かを考え、それを実行する人が存在する。と思う。


「人生設計」と呼ぶのだろうか。

自分の将来を計画し、その通りに進められるよう行動するというものだ。

もしかすると、これは私の言う自身の育成、セルフプロデュースとほぼ同義なのかもしれない。


先日、職場の人との会合があった。その中で「将来に備えて様々な取り組みをしている」という話があった。主に経済面の話だった。


それを聞いた私は自分の将来について少しは考えた方がよいのだろうかと感じた。


私は予め計画を立てることが苦手であり、その計画通りに行動することも苦手である。

人生においてもここまではほぼ無計画で生きてきたし、今後についての計画も特に立てていなかった。


何とかなるだろうという根拠の無い自信があったのかもしれない。実際ここまでは何とかなっている。


しかし、この先はそうはいかないだろう。


計画するのが苦手だからとやらないまま無計画に生き続ける訳にもいかない。

年老いてから何かトラブルがあって、路頭に迷うことになっては困る。

比較的取り返しがつくであろう今の内に、ある程度の人生設計をしておかなくてはならない。私は、変わらなくてはならないのだ。


だが、人生設計とは一体どういうものなのだろうか。


恐らく人によるのだろう。


何歳までにこれを達成する。

何歳になったらこれをやってみたい。

何歳まではこういう生活をして、何歳からはこういう生活をする。

色々な設計があることと思う。

しかし、同時に私は思う。


大抵は、自分の将来のことを考え始めるとお金のことも気になってしまうのではないだろうか。


アバウトにこういうことがしたいなぁというものは色々あると思うが、

それを本当にやりたくなった場合、やる為に必要なお金も考えることになるのではないだろうか。

私がそうだ。将来こういう人生を歩みたいと思ったら、その為にはどのくらいお金が必要なのかとつい考えてしまう。


そしてそれを考え出すと、「いつまでにどのくらいのお金を貯めておきたい」と考え出してしまう。

何かを計画すると、つい金勘定を始めてしまう。何かを実行するには必ず金が必要だと思っている。


そう、世の中金だ。金が全てである。あなたもそう思うだろう。


特に気になるのが老後だ。

私の人生設計は老後が基準になった。


今の時代では国から年金を貰うことができるらしい。

しかし私がその年代になった時も国は年金を出してくれるのだろうか。

悲観的に、年金は考えないこととした。


自分の老後は全て自分で支えるつもりで考える。これは中々難しいことだと感じた。


まず、自分の今の生活費を基準に老後の生活費を考える。

そこからおおよそ必要な金額を計算する。

そして、その金額を貯める為の計画を立てる。


私の人生は金と老後が軸になりそうだ。

金は良いだろう。先ほど言った通り世の中金だからだ。

だが老後の為に今を使うことには違和感がある。

これまでは過去・現在・未来の中では圧倒的に現在を重視してきた私だ。

今を生きることに力を注いできた私が、未来を生きる為に今の力を注ぐ。

やや抵抗を感じる。


実はこれは、人生設計を行うにあたっての最初で最大の問題なのかもしれない。


即ち、自分の人生のどこを重要視するか。という問題だ。


しつこいようだが、私は現在を軸に物事を考えてきた人間である。

その理由は「未来のことを想像できないから」だった。


今まではどうにかなるだろうと楽観視してきたが、

年老いた自分が有事においてどうにかできるとは到底思えない。


なので老後の私には支えとなるものを渡しておきたい。

だが今持っている金の全てをくれてやるつもりは無い。

そもそも私は何歳まで生きられるのだろうか?何歳まで生きるつもりだろうか?

そもそも早く死ねば老後のことなど考えなくて済むのではないか?


人生設計とは寿命も考慮しなくてはならないらしい。

考えなくてはならないことが多すぎる。もっと前からこういうことを訓練するべきだった。


後悔していても仕方ない。これを機に計画する力、想像する力を磨くこととしよう。

私の未来をプロデュースしてみよう。


さて、あなたは自分の人生においていつ、何をしたいと計画しているだろうか。

是非とも参考にさせていただきたいと思う。

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