第8話 ルーレルト街 レイン消失後

レインが《ワープ》の魔宝石を使用し姿を消し去った後、グレン・ブルーグルは目の前の起きた出来事を頭で整理していた


(フロレフト王国の王家の一部に今のように、触れて殺めるだけでなく、命まで生き返らせるのか)


「この話は私は知らない、聞いたことがない、彼は人の、いや、生物の理をねじ曲げて居る・・・」


彼が苦悶に表情を歪めていると、後ろから微かに声が聞こえてきた


「回収まだですか~、あれ、聞こえてないのか?・・・ん?・・・・・・どうゆうことだ」


街の方から5人の魔族が歩いてきて、先頭の一人が呑気な声でめやての人を居るか確認しながら歩いてきて、人間の兵士や騎士が居るのに気づき、顔をしかめてグレン・ブルーグルに目を止めた、それを見ていたグレン・ブルーグルは言葉を吐き、険しい顔に変えて戦闘をいつでもできるように相手の動向を見据えていた


「魔族か」


「おいおい、どうなってるロルニス様を手傷ひとつ付けずにどうやって殺した!」


「またか・・・、ロクト冷静になれ、仲間が死ぬぞ」


先頭に居た魔族の肩に手を置き後の魔族は声を掛けた


「悪いゼレク」


「わかれば良い、それより前に居る彼奴は後の二人では相手にできない」


ゼレクはグレン・ブルーグルを見て言葉を淡々と述べた


「あぁ、そうだろな、あれは勇者の仲間だ」


「なるほどね、納得したよ、彼の気配に」


「え!」


ロクトの言葉にゼレクはやっぱりかと思いながら言葉を述べ、後の3人は驚いていた


「お前は気付くべきククト」


先程話に出ていた二人の片方でなく、ロクト、ゼレクと同じ強さを持つククトにゼレクが呆れ顔を浮かべていた


「わるい、どうも相手の強さが計れなくてね」


ククトは呑気な声で述べた


「話は終りか、魔族」


グレン・ブルーグルは魔族達に言葉を投げ掛け不敵な笑みを浮かべた


(不味いな、この場でこの三人とまともに戦えるのは私とカナトだけ、ギルは街の住民を逃がしながら戦闘をしている、こちらに来るのは無理だ)


「グレン様皆を下がらせますか」


「いや、半分街に行かせろ」


カナトはグレンの言葉を聞き即座に行動に移した、グレンは目の前の魔族に声を掛け始めた


「魔族達はこの街になんの用だ」


「時間稼ぎか、良いぜ答えてやる、ルーペル街の護り物、聖宝石さ、あるんだろこの先に」


「あれか、だがお前達は聖宝石が必要か、潜り込む為に心臓を食ったのだろ、心臓は魔族と人間のハーフが一時的に魔力の動きを変えて人間よりにしていればどの人間の街や国にも入り込み、人間の心臓を容易く手に入れれるだろ」


「そうだ、ハーフは聖宝石の聖なる守りの結界を難なく入れるからな」


「やはり人間の心臓を抜き取り殺して居たのは魔族だったか」


「お前、知っているふりをしていたな、流石は生け簀かない勇者の仲間か」


「レミベルと同じにしないで頂きたい」


「ロクト、横からすまないが会話の続きは私が貰うよ、グレン、こちらは質問に答えてやった、だったらこちらの質問に答えて貰おうか」


ロクトとグレンの切りの良いと言える場所でゼレクは2人の間に入り、ロクトに声をかけて、次にグレンに言葉を投げ掛けた、ゼレクは更に言葉を述べ始めた


「ロルニス様を殺したのはお前ではないだろ、誰がやったか言って貰おうか」


ゼレクは目を細目視線をグレン・ブルーグルの瞳を鋭い視線で見ていた


「・・・彼は・・忌み子に殺されと正直に答えれば良いか」


「忌み子?なんだそれは」


ロクトの言葉にゼレクは呆れたような顔をしていた


「ロクト、忌み子とは、あの国を指して言っているんだと思うよ、そうだろ」


ゼレクの言葉にグレン・ブルーグルは口を開き述べ始めた


「そうだ」


「だから、どこだよ!」


「フロレフト王国だろ、・・・グレン・ブルーグル」


ロクトの言葉を無視してゼレクはグレン・ブルーグルに言葉を投げ掛けた


「やはり魔族でも知っていたか」


「忌み子と言えばあの国以外あるのか」


「ないな」


「「「・・・・・・・・・・・・」」」


グレン・ブルーグルの言葉を最後に静かな時が流れた、静寂を破り言葉をロクトが述べ始めた


「じゃあもう良いか!殺ろうぜ勇者の仲間さんよ」


(殺るしかない)


グレン・ブルーグルは変わった模様が入っている手袋を履いている手を動かし間接を鳴らすような動きをした

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