恵みの手、破壊の手、貴方は

第3話 ルーレルト街

「グレン様！ルーレルト街魔族が来ました！」

慌ただしくドアを開けた男が脂汗を滴ながら醜い表情と体型の口にした言葉が魔族のルーレルト街の事だった

「で、それが」

報告を受けて、黒いマントの格好の魔術使いの男が慌てた様子を一切見せずに淡々と言葉返した

「いや、ですから、ルーレルト街が魔族から襲撃去れたのですよ！」

「だから」

「グレン様！貴方の故郷でしょ！心配では無いのですか！」

「なにを今更、故郷は既に街を離れた時点で捨ててきた」

グレンは昔を思い出している要な表情で淡々と言葉述べて窓の外を見ていた

「ですが！」

「まあ、勇者の仲間が故郷を見捨てたと言われては叶わないからな、準備をしろ」

「グレン様、・・・ただちに」

男がグレンの顔を見て晴れやかな表情に成り部屋を後にした

「魔族か、・・・レミベル連絡しとくか」

（魔族の王、奴は何を企んでいる、田舎街のルーレルトを襲うとは、どちらにしろ私が行くしかないか）

グレンはモヤモヤとした気持ちを抱えて前線に赴く準備をしていた

「そうだ、いけない忘れる所だった、・・・主人の元に帰れ《血晶蝶》レミベルの所に行きなさい」

グレンは赤い色の入った小瓶を取り出し、小瓶のコルクを開けて自分の指を斬り血液を小瓶に数滴垂らした、すると小瓶が輝き言葉を述べ始めた、小瓶から中の混ざり合った血液が浮き出て球体から蝶に形を変えていき、血液とは思えない黒い身体の蝶に鮮やかな赤い模様が入った蝶に変わって窓から飛んで消えた

「行くぞ、お前ら！」

グレンは部屋のドアを開けて大きな声を上げて駆け出した

「重い・・・」

彼は死体の所に立ち去った後にすぐ戻り、ある一人の遺体を袋に入れて担いで運んでいた

「人、一人でも重いな、・・・さて帰るか宿舎に」

彼はなに食わぬ顔で大道理の道を普通に歩いていたが、彼は担いで大きな荷物を運んでいることに回りから疑問の目が向けられている事に気がついて居らず、回りの人は口々に怪しむ言葉を交わしていた

「なんかみんな騒がしいな？なにか合ったのか？」

彼は気付かずなに食わぬ顔で歩いていると前から軽装鎧を着ている男３人が歩いてきていた、３人の目線は彼に向けられていた

「・・・・・・・・・」

「君、・・・君！」

「へ、私ですか？」

声をかけられた彼はまさか自身に声を掛けられたと思わず歩みを止めず歩くと、また声を掛けられ、驚きながらも言葉述べて返した

「そうだ、君だ！なぜ私の言葉を無視をした」

「いえ、私自身が声を掛けられたと思わず歩みを止めずに、すみませんでした」

「そうでしたか、この街の警備の者です、街の方から怪しい男が居ると連絡を受けてたので来ました、先程の件ですが呼び掛けに気付かないのはともかく、・・・ですが、その怪しい袋はなんですか、中を拝見させて頂きたい」

「中身ですか」

（不味い、どうする）

「そうです、拝見されて困りますか」

軽装鎧の男は会話が交わされる中で徐々に目を細めてこちらを見つめてきた

「わかりました、中を開けますね、ですが大事な物なので、他の人に見せたくないのであちらに来てくださいますか」

彼は言葉述べながら手で路地裏を示し歩き出した

「わかりました、行きましょう、君達も来なさい、良いですよね」

「えぇ、もちろん」

軽装鎧の男は後ろの部下に声をかけて彼に目を細めて言葉述べた、彼は笑顔で言葉述べ表情でこちらに来いと促した、路地裏に入る直前に彼は一言声を出した

「《ベクトル》」

「ちぇ、聖なる枷を付けたまえ！《ゴットロック》」

彼が高速移動の魔宝石を足元にわざと落として魔宝石の発動キーを唱えた、すると軽装鎧を着た男は光の魔術を唱え地面から聖なる石の鎖が出てきて彼の足に絡み付いた

「くそ、消えろ」

彼は顔をしかめながら右手で鎖に触れた、すると鎖が崩れ落ちた

「な、何故だ！なぜ鎖が崩れ落ちる！」

「《ベクトル》」

彼は鎖が崩れ落ちるとすぐに魔宝石を投げて発動キーを声に出した

「クッ、彼奴を捕まえろ！殺人容疑者だ！急げ！」

「「はい！」」

軽装鎧を着た男は逃げた男の方角を睨みながら部下に振り返り命令を叫んだ