第2話 ルーレルト街

「ねぇ、聞いたさっきの話し」


「なに、誰か別れ話で揉めてたの」


「違うわよ、あの国の子供に関わった人が突然死んだみたいよ」


「あの国って、まさかフロレフト王国」


「そう、悪魔国よ」


「やっぱりあの噂は」


「ご婦人、その話しは表で話すのはやめたまえ」


「「は、はい」」


立ち話の話をしていた所に街の警備をしている兵士が一言声をかけて歩き去って行った


「なに、話してただけなのに」


「本当に嫌な人」


二人の噂話は兵士に向きまた話し始めた


「・・・・・・・・・」


(さっきの話しと言い、フロレフト王国の話しもさすがに田舎街でも数年経てば話しは広まるか)


彼は店のテーブルに店で頼んだスープを飲みながら店の外に目を向けて通る人を観察していた


「おい!黒髪の女見なかったか」


(やっぱりか)


「いえ、見てませんが」


「そうか、見たら街の警備に伝えてくれ、ルイス様が探していると」


「わかりました、見かけたらお伝えします」


「頼む」


男は店を出ていき何人かと店の前で合流してどこかに歩き去った


「・・・・・・・・・少し、街に行くか」


彼は席を立ちテーブルに銅貨を置いた


「おばちゃんごちそうさん、お代テーブルに置いとくよ」


「まいど」


彼は店の外に歩き出し、先に話し掛けてきた男の行った方向の後を追うことにした


「・・・血」


(致命傷ではないが)


「余り時間がないな」


(歩いて少し先に血液、血の量、足跡、彼奴らの他にもいる可能性があるか、追われている人間も複数いるな)


「仕方ない、スピードを上げる」


彼は先程とは段違いに早く走り始めた


「・・・なるほど、魔族が入り込んでいるか」


彼が見た光景は悲惨その物だった、追って探し見た光景はフロレフト王国の遺体数人と明らかにこの国の人間数人の遺体が無惨に抉り殺されていた、心臓をひとつきに抉り取られて心臓の部分が見晴らしの言い穴が身体に開いている


「心臓食べている、と言うことは、人間に化けているな、この国はかなり危ないな」


魔族は人の心臓を食らい、見た目も魔力の流れも波長も全て偽装できる能力がある、それに欠かせないのが人の心臓、人の心臓食べて身体に取り込み魔族と人の身体の仕組みを変え偽装して完璧な人に変わる、何もかもが


「見た目は余り変わらないが、魔力の流れも波長も人とは違うからな、人に偽装するとは、また動いて要るんだな、厄介な者二人が、部下を使って」


彼は言葉を述べながら現場から立ち去った



「で」


「は、準備は出来ています、こちらに」


背が高く体格の良い黒髪短髪につり目の男は偉そうに言葉を部下に投げ掛けて、部下は言葉を述べながら後ろに手をやり指を動かし自分の後に居る部下に合図していた、部下は近くに置いていたサービスワゴンの上に1つの銅の皿を乗せて次々サービスワゴンの列を成して運ばれてきた、銅の皿の上には生々しい物が乗っていた


「余り強くは無さそうだな、それの元持ち主は」


「仕方ありません、あなた様の用にそこらの人間か力が在るわけではないのですよ」


部分が呆れるように言葉を吐いた


「仕方ないか、まあ、大多数の人間は弱いからな」


「えぇ、そうですともそうですとも」


「ではそれを持ってこい」


つり目の彼は部下に右端の物を指差した、右端のサービスワゴンを押していた者が前にサービスワゴンを押してきた、上司の所まで来ると止まり、上司がサービスワゴンを受け取りつり目の彼の前に運んでいた


「どうぞ、お食べください」


「ふむ、いただくか、・・・この心臓を」


彼は皿の横にある、ナイフとホークを掴み、皿の上の心臓にナイフを差し入れようとした


「いただきます」



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