都へ
アデラとカースに関しては、近く呼び寄せるともりだったらしい。
魔王ラファールを倒す。それが目的だった。
王都の詳細はスパイからも情報はあったし、アデラも知っていた。
都付近まで馬車で行き、10日間程度歩いて都へ侵入、魔王を倒す。シンプルだった。
もちろん、魔王のいる王宮までは警備も厳重で倒さなければならない敵も数多く出てくるはずだ。
都にいる魔人は、レベルが違うとの話だ、また数も9,000匹はいるだろう。
人類側の戦力はワンサウザントマスターのナギ、魔王の姫のアデラ、魔剣士カース、そしてAクラスの3人、イナ、ラギル、クツナ、それだけである。
それぞれが家族との別れを済ませて、出発となる。残るほうも、旅立つ方もいつ何があるか分からない。
朝早く、まだ太陽が地平線の下にいる間に出発となった。
馬車は2両編成。1両目にナギ、アデラ、カースが乗り、2両目にイナ、ラギル、クツナが乗る。水や食料などは2両目に満載されている。
都までは直線距離でもかなりの道のりだが、砦や要塞を迂回しての行軍となるので、相当長い道のりになる。この間に植民地が攻められても、もう戻って防御することもない。
一行は10日くらい何事もなく、過ぎていく。カースは休憩の度にイナ、ラギル、クツナに稽古をつけてあげる。
カースは砦を攻略した時のことを思い出していた。あの時のメンバーは既に3人がいなくなってしまっていた。
カースとアデラの組手も毎日のように続いていた。2人の動きを見てAクラスの3人は心強く思えた。どんな魔人でも、この2人には敵わないと。
ナギは馬車の中ではほとんど眠っていた。
アデラとカースもうとうとしていた。
2両目の3人は緊張でなかなか寝付けない夜も多かった。
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