ネタ出し


 今回、創作のテーマとして「たったひとつの望み」というキーワードがありました。

 正直いって、これだけじゃ何も思い浮かばなかった僕は独自に縛りキーワードを2つ決めたのです。それが、【青】と【ずっと一緒にいたかった】でした。こんだけお膳立てされたら、さすがに何か思い付くだろ……と考え、青色のものをひたすら羅列。

 青空、水、雨、ガスの炎、サファイア、刺青、ブルーキュラソー、青春、青色発光ダイオード……などなど。色々書き出してはみたものの、まだ点がたくさんあるだけで線にはなりませんでした。ここで一旦、時間もないのに煮詰まります。


 あーでもないこーでもないと考えてるのとほぼ同時期にリアルのほうで、僕は映画館でリバイバル上映中の「千と千尋の神隠し」を観ました。これがもう本当に素晴らしい映画で、テレビで何度も観たのにオチも知ってるのに感動してしまうのです。ここでエンディングの「いつも何度でも」が心にぶっ刺さりました。ええ、深々とね……!

 柔らかな死生観とか、主人公が異世界に行って戻ってきたら心が成長しているとか、花畑と生け垣の隅っこで千尋がおにぎりを頬張って大泣きするシーンとか、そういう雰囲気の書きたいなーって思い始めるのです。


 一方で、米津玄師さんの新アルバム「STRAY SHEEP」も発売されまして、名曲のオンパレードにドハマりしておりました。感電も、ひまわりも、パプリカも、何もかもが最高です。とりわけ、歌詞が攻めてるなーと思ったのは「優しい人」という曲でして、内容はイジメの被害者が自分じゃなくて本当に良かった、というような後ろ暗い歌詞なんです。これがまた心の奥の痛いところを的確に突いてくる……。

と、ここでようやく自分の中で点と点だったものが線になっていきました。


 イジメの傍観者(主人公)がもうひとりの誰かと、いつもとは違うところに行って戻ってきたら心が成長しているけど、ずっと一緒には居られない、青色をモチーフにした物語。

 そんなイメージが固まってきました。骨格が決まれば、あとは肉付けをする作業ですね。

 肉付けに関しては完成品がありますので、また思い出したら読み返して頂けると幸いです。


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