第48話

 隕石は当初の四割ほどの大きさになり、軌道も僅かに変わったものの、依然地球に向かっていた。


 科学者のチームがはじき出した計算に寄ると、地球がなくなるわけではないが、天候や火山活動の変化、また地軸も変わってしまうらしく、おそらく地上の生物のほとんどは滅亡するという予測だった。


 シェルターに入れば安全という保証はないが、多くの人々はシェルターに入ることに一縷の望みを賭けた。

 シェルターに入れなかったものたちは絶望し、各地で暴動も発生した。


 隕石衝突まで10時間を切った。


 各国の兵器、そして力を持った特殊能力者たちは、その落下地点と計算された近辺に集結していた。


 どれだけ被害を食い止められるのかはわからない。


 有識者の中にはもう何をしても無駄だと言い捨てるものもいた。


 そんな中で、人々が諦めない限り奇跡が起こるはずだ、そう信じているものは少なくなかった。

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