3-1
今、妹と一緒に近くのスーパーまで来ているのだが……
「ニコニコ」
妹は俺の腕に絡み付き、これでもかというぐらいにくっついてくる
胸も絶対に当ててきている
さっきのキスの件もあって俺は動揺しかできない
「おにぃ今日何食べたい?
今日はおにぃの食べたいもの作ってあげるよ~」
なぜだろう、何気ない会話のはずなのに妙に妹がグイグイきているように思える
「……そうだな……唐揚げか竜田揚げがいいな」
答えない訳にもいかず、ふと浮かんだものを言った
「わかった~
おにぃもやっぱり男の子なんだね」
「普通のリクエストだと思うぞ?」
「男の子は揚げ物を好むんだよ~」
「……そっか」
妹がやけに「男の子」と強調してくる
(これはもしかして、本当にそういうことか?
そうだとしても、俺はどうしたらいい?)
妹が例え俺のことを男性的に好きだとしても俺にそういった感情はない
確かに、身内贔屓をなしにしても妹は可愛い方だと思う
しかし、いつも隣に居るのが当たり前で生活の一から十をずっと一緒に過ごしてきた妹に性的な感情はない
それを確かめる意味で妹を見やる
微笑ましい、安心する、ぐらいにしか思えない
あっても、可愛くなったな~、という感想しかない
「おにぃの好きな味噌汁も作ってあげるね」
俺が悩んでいる間も、妹は俺好みの晩ご飯にするべく買い物を続けていた
そんな最中でも、一秒でも離すものかといわんばかりに手を繋いでいる
「おにぃ、これからもずっとず~と二人で一緒だよ」
無邪気に言ってくるその台詞が怖くて、俺は少し身震いをした
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お星さま3つのレビューを頂きました!
ありがとうございます!
もうこうなったら上げなければいけない、と思いました
ハートもフォローも感謝です!
P.S.前回のやつ少し変えようと思って弄ってたら余計読みにくなって、結局変えないことにしました。お騒がせしました。
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