テスト

第4話 苦労の涙ともう一つの雫

 「ふぅぅー」


 ふと、天を見上げ、大きくため息をついた。妹との思い出がよみがえる


「(どうしたの?元気ないぞー。躓いたら、これ使って)」


「(えっ)」


「(甘い香りでリラックスできるんだよ)」


 思い出したように実家にあったメイド服を手に取ると、ポケットから何か落ちた音がした


「あった、これだ」


妹の最後に残してくれた形身が解決の糸口を掴む。


「(最期ぐらい休めよ、十分伝わったぞ)」


 そして当日、長い年月をかけた設計図を元に開発したシステムの導入をする。これによって深夜時のセキュリティ向上やシステム管理による客層の把握が容易になる。

 さらに、万が一、転落が発生した場合に人体を感知する綿センサーが働き、すぐさま番人が作動、人体への衝撃を吸収して最小限に抑える。

 この開発を度重なる実験を行い、改良の積み重ねと原因究明の日々。

 配置が完了してオレは祈るような気持ちで断崖絶壁の中で見守っていた。


 「(もう妹のような結末にさせたくない)」

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