第4話 冒険者

 さて、これから俺はどうするべきであろうか。


 そんなもの決まっている。


 異世界に召喚されたというのなら、一度行ってみたい候補に必ず上位に入って来る所-----------------それはもちろん、冒険者ギルドだ。


 まあ、情けない事に町に着いたのは良いが…………。


 冒険者ギルドの場所が分からなかったから、町の住民に道を頭を下げながらようやく辿り着いたんだよね。


 しかも、何度も目の前を通り過ぎるという失態付きだ。


 あぁ、恥ずかしいぃ~!!!


 確かに、冒険者っぽい屈強な男連中が出入りしていたよな…………。


 気付けよ、俺!!


 それにしても、元の世界では空想でも、この世界には現実として、存在する冒険者ギルド。


 いやあ~、昔つるんでいた厨二病連中に言ってやりたいねぇ~!!


 俺、今冒険者ギルドに来てるんだぜ!?



 てなっ!!!



「邪魔だ。どけ…………」


「おお、悪い悪い…………」


 思わず考えに耽っていたら、どうやら通行人の邪魔になったらしい。


「ちっ…………」


 俺が道を譲ると、そいつは俺を睨み付けながら、舌打ちしてギルドへと入って行く。


 可愛い顔して、中々怖そうな女だな…………。


 とりあえず、冒険者登録しよ!!!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る