ふるさと

久しぶりに街を歩いたら

工事中の看板を見て

かつて、ここに何があったのか

考え込んでしまう


卒業アルバムをひらいたら

あどけない友の顔を見て

かつて、どんな遊びをしたのか

おぼろげに記憶を辿ってみる


幼心に抱いた夢に触れたら

苦笑するだけで

かつて、どんな気持ちだったのか

忘れてしまっている


あの街並みも

あの友の顔も

あの頃の気持ちも

変わってしまった


人はみな、故郷喪失者

少年時代の思い出を

いつまでも胸に抱いて

懐かしさを追いかけている

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