第25話 シカリ

ナオキ「てめえ、反省とかは無いのかよ!こんなことしやがって!ここで殺してもいいんだぞ!!」


その対応にナオキは怒り浸透でホウガの胸ぐらにつかみかかる


「待て!まずはそのウイルスを含め一度情報を整理し、研究するべきだ。それにはこいつの情報も必要になってくる!」


ナオキ「っく……これじゃあ戦争の前と変わらないじゃないか……」


「思うことはあるかもしれんが…とりあえず、あるものすべて貰ってくぞ」


ホウガ「ああ…分かった」


俺とナオキは慎重に持ち物を没収していく すると何かのスイッチを取り出したところでホウガが叫ぶ


ホウガ「待て!!そのスイッチはやめてくれ!迂闊にいじるな!!!」


ナオキ「なんだあ?急に慌て始めたぞ」


「何か重要なものなんだろう、慎重に保管しよう」


そういってナオキがスイッチを慎重にゆっくりと鞄にしまおうとしか瞬間


ピシュン!パキン!


「!?」


遠くから何かが高速で飛んできてスイッチに当たり、ナオキの手からそれを吹き飛ばした。


ナオキ「―――っつ……」


「銃撃?どこから……」


ボン!ボン!

と言いかけた瞬間目の前で煙幕が立ち上る


(煙玉か……)


ナオキ「うおおお!!」


ナオキが斬撃を放ち、その衝撃波ですぐさま煙を払う


だがそこにはホウガの姿は無かった


「しまった!!」


俺はすぐに周囲の状態を探る


ナオキ「後ろだ!」


そこにはあの赤髪の髭面の男がホウガを抱えて立っていた


ナオキ「シカリ!?なぜここに」


シカリ「フーム……どうやらしくじったようだなホウガ」


ホウガ「ああ、一度立て直す だがその前にこいつらを始末してからだ」


ナオキは剣を構え怒気の混じった声で


ナオキ「シカリ!!お前どういうつもりだ!そいつとグルなのか!」


シカリはしばらく黙ったあとに一言


シカリ「そうだ……」


その言葉を皮切りにナオキは斬撃を放つ


ドゴオオオオンーー


爆音とともにナオキは叫ぶ


ナオキ「ならお前も捕まえるまでだ!!」


シカリ「少しは状況をみたらどうだ?」


低く冷静な声を放つシカリの足元にはあのスイッチがあった


ホウガ「おい……シカリ…まさかやるのか……?」


シカリ「反撃よりも前にこのスイッチの回収をしておくべきだったな」


シカリはゆっくりと地面に転がるスイッチの上に靴の裏をつける


ホウガ「おい!待て!!まだ大丈夫だ!!早まるな!!」


「ちい…!」


俺はホウガを拘束していたつるを操りシカリを拘束しようとする………がシカリの方が早かった


カチッ という音とともにスイッチのボタンは押されてしまった


ドオオオオオオオオオオオオン!!!


今まで聞いた中で最も大きな爆発音が森に響き渡る 同時にダムが決壊したことが分かった


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