第3話 能力

それから数日、俺はイノシシ肉で食いつなぎながら何が起きたのかを整理していた。

どうやら俺は生物に干渉する力があるらしい。あの日から植物のつる、樹木などを多少だがコントロールできるようになった。

俺はさっそく住居にツリーハウスを作ろうとしたが、つるを伸ばすだけでなく維持にも労力がかかるのかすぐにばててしまった。


「力をこめると伸びてくれるが、気を抜くと枯れてしまうな……だが植物の成長促進ができるから果物の木を見つければ食料問題は解決しそうだな。よおーっし!明日からさっそく食料探しだ!」


森を散策すると俺は果物の木を見つけた・・・と言っても小さな野イチゴなんだが


「リンゴみたいなのを期待していたんだが……まあ仕方ない、食べ物は食べ物だ さっそく力を込めてみよう」


すると野イチゴの実が次々と生まれさらに大きくなっていく!


「お!普通の野イチゴよりも大きいじゃないか!!よっしゃ!これなら食料に困らないぞ!では味見を」


大きくなった野イチゴを一つとるとその反動でいくつかの実が落ちてしまった。


「あーもったいないなー まあ洗えばいいか、ボロ小屋の近くに井戸があったはずだし。それより味見をしないと 甘いものは久しぶりだ」


と言いつつ口に運ぼうとすると……


ドッカーン!!!!


俺は1メートルほど吹き飛ばされてしまった。


「はあ!?なんで?なに?」


土煙がはれた地面を見ると野イチゴの木を中心に爆発が起きていた。なにが起きたのか分からず呆然としていると後ろに爆発で木からとれた野イチゴの実が転がってきた


「はははは………まさかな………」


俺はとっさに前に飛びのき地面に伏した。案の定それは爆発した


ドッカーン!!!


「木から落ちたら爆発する実かよ!滅茶苦茶だ!」


これじゃもう食料にはできない、そう確信した俺は武器としての使用を考えた・・・・しかし振動で爆発することが分かったので持ち運びは大変だった


俺はそれから毎日落とし穴を作りイノシシ、鹿などを狩った。

獣道にはつるを敷いて爆発する実を仕掛け獲物を待ち、反応があれば先回りをする。

毎回原始人のようなやりで仕留めに行くのは大変だったがつるで動きを拘束できたことで何とか狩ることができた

(植物のつるを操れるだけでこんなに便利だなんてな)

こうして日々くいつなぎ、順調にいくと思われていた俺だが最近厄介なのがでてきて頭を悩ませている。おそらく森の主である。

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